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井筒俊彦についての読書ノート!

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井筒俊彦の思想に触れたい!と言う人のためのマガジン。何かしらのヒントになれば幸いです。
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読書ノート イブン・アラビー著『叡智の台座』第 12 章「シュアイブの言における心の叡智の台座」相樂 悠太訳

「井筒俊彦ざんまい」にも言及されているように、イブン・アラビーの主著である「叡智の台座」はいまだ日本語訳がない。読みたいなあとネット検索をしていたら、慶應義塾大学, 言語文化研究所, 特別研究員(PD)の相樂 悠太さんという方が、部分ではあるが翻訳し、公開しているではないか。早速読ませていただき、メモっています。その後にもイブン・アラビーの研究を継続しているらしく、陰ながら応援しております。いつか岩波文庫になればいいな。  ここでは論文の前段と、主部である翻訳「第12章・シュ

読書ノート 「井筒俊彦 起源の哲学」 安藤礼二

 この本は井筒俊彦の現段階における最新の思想概説を提示してくれる。英文著作を含めた井筒のエクリチュール全体を概観することが安藤礼二によってやっと可能になった。安藤が書いているように、2000年代初頭においては井筒の著作の全体像は一般には掴みきれない状況であった。若松英輔の仕事や河出書房新社の特集本を機に、井筒俊彦が広く関心を持たれるようになったのはここ最近のことである。ここでは私が初見であったり、重要であると思った部分を取り出していく。これ一冊で井筒俊彦の全体像が朧げながら見

読書ノート 「井筒俊彦ざんまい」 若松英輔 編

目次  若松英輔   知られざる井筒俊彦 井筒俊彦年譜 I ── 原点と回想 白井浩司  時代への批判者 柏木英彦  遠い日の井筒先生 松原秀一  つかずはなれず四十年 牧野信也  師としての井筒俊彦先生 丸山圭三郎  〈読む〉ということ 河合隼雄  井筒俊彦先生の思い出 安岡章太郎  あの頃の井筒先生 日野啓三  言い難く豊かな砂漠の人 佐伯彰一  求む、井筒俊彦伝――ポリグロットの素顔 瀬戸内寂聴  豪華な学者夫妻 立花 隆  職業選択を誤らなかった話 伊東俊太郎  

読書ノート 「老子道徳経」 井筒俊彦・古勝隆一訳 【追記 再投稿】

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読書ノート 「存在の概念と実在性」 井筒俊彦

 四つの論文が収録されている。 「イスラームにおける形而上学的思考の基本構造」 「東西の存在主義」 「ワフダト・ウジュートの分析」 「サブザワーリー形而上学の根本構造」  出てくる哲学者はイブン・アラビー、イブン・スィーナー、トマス・アクィナス、イブン・ルシュド。  出てくるキータームは「存在」「存在は一である」「偶有」など。 「その机は存在する状態にある」のではなく「その存在は机の状態である」 「存在そのものになることが自己実現である」ムッラー・サドラー。 ハイダル

読書ノート 「哲学者の自己矛盾 イスラームの哲学批判」 ガザーリー

 アブー=ハーミド・ムハンマド・イブン=ムハンマド・ガザーリー(1058-1111)

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読書ノート 「超越のことば」 井筒俊彦

 5つの論文が掲載されており、そのうちのひとつは、岩波新書で独立して書籍化された「存在と意識の真相 ーイスラーム哲学の原像ー」である。  他の4つを中心に読む。  

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読書ノート 「ロシア的人間 井筒俊彦著作集3」 井筒俊彦

 慶應義塾大学出版局ではなく、中央公論社の著作集。  付録に付いている江藤淳のエッセイが興味深い。大学における井筒の言語学概論授業の様子を鮮やかに描き出している。 「井筒先生は、ベルが鳴ると同時に白墨を鷲掴みにして教壇に現れた。ノートを持っているわけでもなければ、本を抱えているわけでもない。いつも太いストライプのワイシャツを着て、ネクタイピンで襟元をとめ、突然即興的に話し出すというスタイルの授業である。したがって、雑談もなければ脱線もない。仮に脱線があったとしても、それはど

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読書ノート 「意識と本質 精神的東洋を索めて」 井筒俊彦

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読書ノート 「言語と呪術 井筒俊彦英文著作翻訳コレクション」 井筒俊彦 安藤礼二監訳 小野純一訳

 原文 Language and Magic: Studies in the Magical Function of Speech 【目次】  まえがき 第一章 呪術と論理のあいだー予備的考察 第二章 神話的な観点からみた言語 第三章 聖なる気息 第四章 近代文明のさなかの言語呪術 第五章 「意味」という根源的な呪術 第六章 内包の実体化 第七章 言葉の持つ喚起力 第八章 構造的な喚起 第九章 自発的な儀礼と言語の起源 第十章 呪術の環のなかの言語 第

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読書ノート 「東洋哲学覚書 意識の形而上学 『大乗起信論』の哲学」③ 井筒俊彦

目次 第一部 存在論的視座 Ⅰ 序 Ⅱ 双面的思惟形態 Ⅲ 「真如」という仮名 Ⅳ  言語的意味分節・存在分節 Ⅴ 「真如」の二重構造 第二部 存在論から意識論へ  Ⅵ 唯「心」論的存在論 Ⅶ 「意識」(=「心」)の間文化的意味論性 Ⅷ 「心真如」・「心生滅」 Ⅸ 現象顕現的境位における「真如」と「心」 Ⅹ 現象的世界の存在論的価値づけ Ⅺ 「空」と「不空」 Ⅻ 「アラヤ識」 第三部 実存意識機能の内的メカニズム XIII 「覚」と「不覚」 XIV 「不覚」の構造 ⅩⅤ

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読書ノート 「東洋哲学覚書 意識の形而上学 『大乗起信論』の哲学」② 井筒俊彦

目次 第一部 存在論的視座 Ⅰ 序 Ⅱ 双面的思惟形態 Ⅲ 「真如」という仮名 Ⅳ  言語的意味分節・存在分節 Ⅴ 「真如」の二重構造 第二部 存在論から意識論へ  Ⅵ 唯「心」論的存在論 Ⅶ 「意識」(=「心」)の間文化的意味論性 Ⅷ 「心真如」・「心生滅」 Ⅸ 現象顕現的境位における「真如」と「心」 Ⅹ 現象的世界の存在論的価値づけ Ⅺ 「空」と「不空」 Ⅻ 「アラヤ識」 第三部 実存意識機能の内的メカニズム XIII 「覚」と「不覚」 XIV 「不覚」の構造 ⅩⅤ

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読書ノート 「東洋哲学覚書 意識の形而上学 『大乗起信論』の哲学」① 井筒俊彦

目次 第一部 存在論的視座 Ⅰ 序 Ⅱ 双面的思惟形態 Ⅲ 「真如」という仮名 Ⅳ  言語的意味分節・存在分節 Ⅴ 「真如」の二重構造 第二部 存在論から意識論へ  Ⅵ 唯「心」論的存在論 Ⅶ 「意識」(=「心」)の間文化的意味論性 Ⅷ 「心真如」・「心生滅」 Ⅸ 現象顕現的境位における「真如」と「心」 Ⅹ 現象的世界の存在論的価値づけ Ⅺ 「空」と「不空」 Ⅻ 「アラヤ識」 第三部 実存意識機能の内的メカニズム XIII 「覚」と「不覚」 XIV 「不覚」の構造 ⅩⅤ

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読書ノート 「神秘哲学 ギリシアの部」 井筒俊彦

序 文 第一部 ギリシア神秘哲学 第一章 ソクラテス以前の神秘哲学  (1)ディオニュソス神  (2)クセノファネス Xenophanēs  (3)ヘラクレイトス Hērakleitos  (4)パルメニデス Parmenidēs 第二章 プラトンの神秘哲学  (1)序  (2)洞窟の譬喩  (3)弁証法の道  (4)イデア観照  (5)愛(エロース)の道  (6)死の道 第三章 アリストテレスの神秘哲学  (1)アリストテレスの神秘主義  (2)イデア的神秘主義の否定  (

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