読書ノート 「言語と呪術 井筒俊彦英文著作翻訳コレクション」 井筒俊彦 安藤礼二監訳 小野純一訳
原文 Language and Magic: Studies in the Magical Function of Speech
【目次】
まえがき
第一章 呪術と論理のあいだー予備的考察
第二章 神話的な観点からみた言語
第三章 聖なる気息
第四章 近代文明のさなかの言語呪術
第五章 「意味」という根源的な呪術
第六章 内包の実体化
第七章 言葉の持つ喚起力
第八章 構造的な喚起
第九章 自発的な儀礼と言語の起源
第十章 呪術の環のなかの言語
第十一章 高められた言語
解説 安藤礼二
訳者あとがき 小野純一
「コトバはロジックであるとともにマジックである」
たぶんこのテーゼがこの本のキモであろう。井筒俊彦は言語を「コトバ」とカタカナ表記にし、表象と記号、象徴を融合させようとした。その中には呪術的な要素が前提にある、ということを言いたいからでもあった。
他にも書いたが、井筒の妻である井筒豊子は、井筒俊彦が亡くなった後、日課のように彼の著作を読み続けたが、その中でもこの『言語と呪術』を彼の主著として、幾度も読み直したそうだ。この著作には、井筒俊彦の基礎となる思想が示されている。
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