アドラー心理学と仕事
嫌われる勇気 No 38 人生の調和と仕事
嫌われる勇気、読書感想文も248㌻を過ぎ終わりに差し掛かってきました。
この頃になると青年は、とても素直に哲人の話を聴くようになっています。
「ワーカホリックの人。この人たちもまた、明らかに人生の調和を欠いています」と哲人は言います。
わかりやすい例ですが、「仕事が忙しいから家庭を顧みる余裕がない」と、そういった人たちは言う。
これは、人生の嘘、と。仕事を口実に、他の責任を回避しようとしている。
仕事を原因にしてしまっているが、本当は、何かを回避する目的で仕事を口実に使っている。だから、人生の嘘。
思い当たる節は大いにあります。
ある研究会に出ているとしましょう。もう何年もその研究会に出ていて、ハッキリ言ってもうこれ以上出る必要なないのではないかと思う。それこそ、より大きな共同体の声を聴きたくなった。お金と時間を他のことに使いたい。しかし、その事を素直に言いだすことが出来ない。そんなことを言ったら「根気のない奴だ」とか「そんな人だとは思わなかった」とか思われてしまう。だから、仕事の口実に辞める。
でも、もし、自己受容をし、他者信頼をしていたら、まずは、自分に正直になれるし、その行為でなく、存在をしっかりと見てもらえているし、こちらも見ている。だから、例えその研究会を辞めた所で何のことはない、そう思えるでしょう。そして、その研究会で培った技能を生かして、そこではないコミュニティーで他者貢献をする。
哲人は言います。「仕事とは、会社で働くことを指すのではありません。家庭での仕事、子育て、地域社会への貢献、趣味、あらゆることが仕事なのであって、会社など、ほんの一部にすぎない」と。
仕事の定義を調べたら、なんと、Wikipedia先生が、物理の話を始めました。
まったくのド素人が読み解くに、物体と物体が影響し合う所に”仕事”が生まれる、と。まさしく、人間が生きて存在していること自体が仕事かもしれません…。