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思考革命のススメ

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どこにでも居るサラリーマンがひとりのビジネスマンになるまでのお話。
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#エッセイ

其の壱 こじれたエンジニアができるまで

其の壱 こじれたエンジニアができるまで

 僕は約11年前、2度の転職を経て今の会社に入社した会社員だ。ウチの会社はそれなりに有名で創業から数十年の歴史がある企業であるものの、僕が入社直後に配属された通信機器事業部の企画開発課は、それまで勤めた企業の職場とは一風変わった雰囲気の処であった。開発系の部門なのにパーテーションがない、機器の評価を行うための設備が極めて脆弱、機器のコア技術を知るのも派遣社員、営業部がすぐ側に居て毎日のようにクレー

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其の弐 僕とインターネットビジネス

其の弐 僕とインターネットビジネス

 その頃、僕はFacebookの広告がきっかけである自己啓発プログラムに参加した。約3万円、半年間のプログラムでプログラムの指導者はアメリカで生活する自称チームビルディングのスペシャリスト。人間は習慣の生き物であることや少し前にアメリカで流行したスピリチュアル系の考え方、メンタルのことや感情の整え方などなど様々なジャンルのレクチャーを受けた。(おそらくこのドキュメントを読んでいる読者の方は「何か怪

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其の参 僕とメイカームーブメントと社外出向

其の参 僕とメイカームーブメントと社外出向

インターネットビジネスに興味を持ち始めたのとほぼ同じ時期にFacebookを通してもう一つ僕が興味を持った事がある。メイカームーブメントとかデジタル・ファブリケーションと呼ばれるモノづくりに関係する新たな潮流だ。モノづくりに興味をお持ちの方々、クリエーターにとっては知っていて当たり前のこのムーブメントが日本に書籍の形で紹介されたのは2006年の「ものづくり革命 パーソナル・ファブリケーションの夜明

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其の四 工場勤務と副業探し

其の四 工場勤務と副業探し

 地方工場への開発機能移転は誰が考えてもそれほど簡単なことではない。『生産の国内回帰』に取り組む企業は多々あれど、中国での生産を行っていたから実現できていた製品コストを捨てて国内生産を行い工場の立て直しを図ろうとする企業はそうそうなかろう。それに加えて、工場側が我々を受け入れたくない事情は他にもあった。約5年前、この工場の主力製品はボードPCであった。様々な製品群を持つ会社が共通して使えるボードP

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其の伍 繁忙期がやってきた

其の伍 繁忙期がやってきた

 僕たちのチームリーダーを務めていた先輩は出向してすぐに鬱になってしまった。彼曰く、20年ほど前にも工場へ出向させられた上に酷い扱いを受けメンタル不調になった経験があるため、それがトラウマとなり工場勤務を受け入れられない体質になったとのことだった。開発部を率いる同じく出向者の部長との反りが合わない上に年齢的にも50代中盤で、今更そのような変化を受け入れることは屈辱であったのであろう。彼は年内で元居

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其の六 思考の旅路

其の六 思考の旅路

 出向を命じられる4カ月ほど前に、僕は社内で開催された会社の技術部門のトップであるTさんの講演会に参加した。Tさんは以前鉄道系のシステム開発のリーダーを務め、僕が出向することになった地方工場の社長、社外との合弁会社の社長などを歴任した実績を持つ社内では知らない人の居ない有名人だ。Tさんは(当たり前のことだけど)徹底して現場主義を貫いて来たそうで、いままで体験してきたこと苦労してきたことをたくさん披

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其の七 戦争国家アメリカの秘密

其の七 戦争国家アメリカの秘密

TVも新聞も見なくなってしばらくの間、世の中のニュースは職場での口コミとヤフーやグーグルなどの有名ニュースサイト、それとFacebookのニュースフィードで情報を仕入れていた。出向当初は副業を何にするかを考える日々だったので、僕のニュースフィードには株式投資、FX、ビットコインなど金融関連の情報や「稼ぎ方」に関する情報、それに情報商材の広告が数多く表示されていた。前回述べたように情報商材を売る奴ら

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其の九 ソフトランディングは難しい

其の九 ソフトランディングは難しい

何しろ感情に蓋をして会社のこと、国のこと、世界のことを考え抜き、過去に思考を飛翔させ、フロー状態に入っていたのだ。(幽体離脱していたと言ってもいいかもしれない。)時間感覚を元に戻し、平衡感覚を取り戻し、感情を解き放った時の反動はとてつもなく大きかった。権力も財力もない僕は自分のために、家族のために、開発チームのために、東日本で津波の犠牲になった方々や、阪神淡路大震災や熊本地震で亡くなった方々、無益

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