逆噴射小説大賞2020ライナーノート
普段は鳥の声しか聞こえない静穏な南米風の教会裏手で銃声が響き渡る。
BLAM!BLAM!BLAM!BLAM!BLAM!BLAM!
2人の傭兵達が、ぬかるんだ泥の地面を蹴って走る。
「あの女は何処に行った?」
「わからん。だがそう遠くにはいってないだろう」
その瞬間、ナイフの握られた白い手がジャングルの茂みの中から現れ、傭兵の首元にその刃を突き立てる。
「な、い?」パスッッ!
もう一人の傭兵が反応しようと動く瞬間に、もう片方の手に握られていたサイレンサー付拳銃から