わたしは生きなくていい
わたしには生きたい気持ちがない。さりとて「死にたい」ほど強い能動性もない。衝動さえ足りれば死ねるはず。「死ぬ気になれば何でもできる」って笑われる。わたしは何もしたくないよ。生きているだけで、排泄も食事もせんにゃならん。これほどめんどうなことがあるか。わたしは生きる必要がない。わたしは半分が水だし、炭素だの酸素だの水素だのという原子でできているらしい。死ねば原子の組み換えが起こる。こわくなんかないよ。つまりわたしの精神と思考は消失する。もうつまらなくもないし、嫌な気持ちもせず、痛みもかゆみも吐き気も感じなくて済む。こんなにすばらしいことがあろうか。
ありがたいことです。目に留めてくださった あなたの心にも喜びを。