飲食店で働く上で調理やサービスよりも大事なスキルとは?①
こんにちは!
私、専門学校でコーヒーの授業を行っているのですが、たまにコーヒー以外の話なんかもしています。店長としてリアルな現場で働いているので、その現状を伝える事も自分の役割だと思っており、ちょくちょくコーヒーとは関係のない話を挟んでおります。
社会老害だらけだとか、飲食をやるなら知識労働を目指せとか、以外と実務を教えるよりも役に立つ情報を教える事が出来ているんじゃないかと思っているんです。幸いにも生徒たちも居眠りする事なく聞いてくれています。
そしてちょうど先日、飲食店で働く上での必須スキルの話をしました。同じような事を過去に投稿しており、以前話した内容とかぶるところもあるかもしれませんが、今回は授業で生徒に話した内容をできるだけそのままお話ししていこうかと思います。
飲食店で働く上で調理やサービスよりも大事な必須スキルとは?
「飲食店で働く上での必須スキルとはなんでしょう?」
こう聞かれて真っ先に思いつくのは、調理技術や飲料に関するテクニック、または接客サービス力なんかだと思います。
確かに、飲食といえばこれがなくちゃという感じのスキルです。しかし、自分の考える必須スキルはそういう部分ではありません。
私が飲食店で13年間働いてきた中で、たくさんの逆境や苦難に遭遇しました。その時に、現場のオペレーションスキルは後でもいいから、こっちを先に勉強しておけばよかった…という3つのスキルに気づきました。
その3つのスキルとは
①コミュニケーション力
②独学力
③マネジメント力
の3つです。
いくら調理が上手くても、ラテアートを描けても、サービスが完璧でも、上記のスキルがなければ、いずれとてつもなく大きな壁にぶつかって、大ダメージを受ける事になります。起業して一人で店をやるならまだしも、他人と働くのなら必須になってくるスキルです。
なぜこの3つが必要なのかを、一つ一つ見ていきましょう。
必須スキル①「コミュニケーション力」
まず、職場のトラブルの原因のほとんどは人間関係によるものです。
飲食を辞めた人の退職理由のだいたいが人間関係です。生徒たちも人間関係のトラブルが多いという事を知っているくらいです。
なぜこんなにもトラブルが起きるのでしょうか?
その原因は価値観の違いがあるからです。生まれた時代によって、価値観はおろか文化も違うと言っても間違いじゃありません。
わかりやすく大きく分けると、価値観は戦時中、戦後、昭和後期、平和、令和と、時代の変化に伴って刻々と変化しています。時代によっては仇討ちがオッケーだったり、武士に切られて死んでも仕方ないよねという認識があったり、切腹するこに価値があるとされた時代もあったほどです。
ちなみに私が生まれた昭和も今の時代とはだいぶ価値観が違い、体罰もよしとされていた時代でした。何かにつけてすぐに叩かれたり、学校に携帯を持ってきていた友達は見つかって携帯を折られていました。また、「同じことは二度聞くな」とか無茶を言われたり、家ではボカスカ殴られる。
会社どころか家庭や小学校がすでにブラックな状態でした。笑
そして、人は自分が育ってきた環境が正しいと思っているし、それが常識だと思い込みます。その常識に沿って相手と接しようとします。
常識=守って当然という常識があるので、それが結局、価値観の押し付けにつながります。結果として、ストレスが生じ、人間関係がこじれていくわけです。
このように、相手の価値観に配慮できない人は驚くほど多く、それだけ軋轢が生まれやすいので、日頃のコミュニケーションには気をつけなければいけません。
先日もお話ししましたが、コミュニケーションの本質は、自分が何を伝えたかよりも、相手に何が伝わったかです。
その本質を理解した上で、会話力や傾聴力、話し方や伝え方などを学んで、相手の価値観を理解して、その価値観に配慮したコミュニケーションをとる事で、お互いに行き違いがなく、言いたい事を言える関係性を作る事ができます。
単なる誤解という小さなトラブルの種は後々大きな問題に発展しますので、そうならないようにコミュニケーション力を磨いていきましょう!
必須スキル②「独学力」
noteでも何度も言っていますが、勉強できないと老害になります。
「私はそんな事にはならない!」と思っていたとしても、勉強していなければ誰でも老害になります。そもそも現代を生きる老害たちは老害になろうと思っていたわけではないし、立派な大人になるつもりでいたと思います。それに、今も老害という自覚はないでしょう。
そして、人は偏見の塊です。動く偏見といっても過言ではありません。
アインシュタインの言葉で「常識とは18歳までに身につけた偏見のコレクションの事をいう」というものがあります。まさに私たちは偏見コレクターだとも言えますね。
なので、みなさんが今まさに身につけている常識はある意味非常識なのです。
しかも人には確証バイアスというものがあります。確証バイアスとはわかりやすく言うと、自分に都合の良い知識や考え方、意見、方法ばかりを集めようとしてしまう性質のことです。
このバイアスにより自分の考え方が凝り固まってしまうと、その狭い範囲の認識が自分の常識になり、その考えを次世代の若者に押し付ける事になりかねません。
このようにバイアスにとらわれないためには勉強する事が大事です。
学ぶ事でバイアスを取り除く方法を知る事ができます。
そして、独学する事のメリットは他にもあり、学んで成長する事で、あらゆる問題を解決する能力が身につきます。成長していないと、周りが対処できない問題で溢れ、ストレスフルな人生を生きていく事になってしまいます。
成長しなければ中身は子供のままなので、大人の社会の中でもいじめも起きてしまうのです。
このように、学びは非常に重要なものではありますが、学ぶことが好きな人ってあまりいないと思います。
確かに、成長する努力は大変そうに見えますし、時間もかかります。しかし、成長しない事の方がはるかに人生大変な事になるので、それを避けるためにも学びは必要なのです。
実はこの学びを前向きに捉えるための方法があり、それを必須スキル③でお話ししていきます。
しかしちょっと長くなってきましたので、続きはまた次回にしておきましょう!
次回は必須スキルの3つ目をご紹介していきます。
それではまた!