学校では「完璧超人」!家では「変態シスコン」!それが紅緒!!|『未確認で進行形』(9)
本記事は、アニメ「未確認で進行形」を徹底分析する特集の……第9回である★
第1回からご覧になることをオススメします!
今回のテーマ!
ここまで、主役・小紅(第2回、第3回、第4回、第5回)と、小紅の許嫁・白夜(第6回、第7回)の「人となり」、そして2人の「恋愛感情の変遷」(第8回)を詳しくご紹介してきた。
今回からは……小紅の姉・紅緒に注目する!
本記事では、彼女の基本的な「人となり」をご紹介しよう。
※右から2人目:紅緒。
【特徴①】完璧超人
紅緒というキャラを一言で表現するならば、「学校では完璧超人、家ではシスコン」ということになる。
まずは、「完璧超人」の方をご紹介しよう。
小紅の友人・まゆらは、紅緒について以下のように言っている(第1話)。
まゆら「紅緒さん、相変わらずすごい人気だよねぇ。でもわかるなぁ。美人でスタイルもスラッとしていて、常に成績もトップだし、スポーツも得意な生徒会長。でも気さくでお話ししてて楽しいし、好かれるのも当然だよね」
つまり、文武両道、才色兼備、人望にも厚く、人柄も優良という……「完璧超人」なのだ。
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そんな彼女は、学校では「紅緒様」と呼ばれ、男女を問わず多くの生徒の憧れの的となっている。
いや、「憧れ」というのは生ぬるい表現かもしれない。
それはほとんど「崇拝」の域に達しているようだ。
※崇拝される紅緒。
新興宗教の教祖のように生徒たちから崇められる紅緒……それを見た真白は、驚き、怯え、そして以下のように叫んでいる。
真白「洗脳でもされてるんですか、ここの人たちは!?」(第2話)
真白「洗脳か集団催眠に違いありません!毒電波が出てるんです!」(第2話)
真白「毒ガスでも発してるんですか!?神経ガスですかね。間違いないです。危険です。早く紅緒を隔離しないと!」(第7話)
【特徴②】シスコン
学校では完璧超人の紅緒。
しかし一歩家に入ると、彼女はシスコンと化す。
それも単なるシスコンではない。
アニメやマンガの世界には、往々にして「妹を溺愛する姉」が登場するが……紅緒のそれは変態の域に達している!
順々にご説明していこう。
【シスコン詳細①】紅緒は、小紅を溺愛している
紅緒は、幼い頃から実妹・小紅を強烈に愛してきた。
彼女の愛の深さを伝えるエピソードは無数にあるが……例えば!
小紅の許嫁・白夜が初登場した時には、いかにも「無念!」といった感じで以下のように言っている(第1話)。
紅緒「本当なら私が小紅のことを大事に育てて、高校、大学、成人、就職、厄年、還暦、米寿、卒寿くらいまでこの家から出さずに……」
紅緒は、妹を一生独占したいと思っていたようだ。
それほど愛しているのだ。
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また、小紅がハンカチをプレゼントしたときのこと(第11話)。
紅緒はベッドに仰向けになり、小紅からもらったハンカチを顔の上に載せると、スーハースーハーと何度も息を吸う。
紅緒曰く、「ハンカチを楽しんでるのよ」。
なかなかの変態である。
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このように妹を溺愛する紅緒だが……はて。
小紅は、紅緒のことをどう思っているのだろうか?
小紅の「紅緒に対する気持ち」は明確だ。
すなわち、「憧れの対象」!(詳しくは第2回)
小紅は、外でバリバリアクティブに活躍する姉を誇りに思い、尊敬している。
だから、姉の言うことには忠実だし、姉が望むことはなるべく叶えたいと思っている。
例えば……紅緒が望むから、いまも2人は一緒に風呂に入っている。
そして、やはり紅緒が望むから、小紅は紅緒が選んだ下着をつけている。
さらにまた、小紅は母を「母様」、紅緒を「姉様」と呼ぶなど、家族に対して妙に丁寧な言葉づかいをするが、これも紅緒が望んだ結果だという(第1話)。
母「小紅がこんな喋り方になったのも紅緒のせいよ」
紅緒「かわいいでしょ!」
母「まぁ、汚い言葉づかいよりはいいけど……」
ちなみに、小紅曰く「私もさすがに、『家で下着ファッションショウをしないか』と言われた時には断ったぞ」(第6話)とのことだが……基本的には紅緒と小紅は相思相愛(溺愛 ⇔ 尊敬)の関係にあると言えるだろう。
※最愛の妹をうっとり見つめるシスコン・紅緒。
【シスコン詳細②】紅緒は、白夜を疎ましく思っている
上述の通り、紅緒は小紅を溺愛している。
小紅の許嫁・白夜にいい感情を抱いているはずがない。
ただし!
白夜は小紅の命の恩人である(白夜がいなければ、小紅は事故で死んでいたと思われる。詳しくは第1回)。
そして2人の婚約を決めたのは、いまは亡き夜ノ森家の絶対君主・祖父(母の父)である。
だから紅緒は、「小紅と白夜の婚約」も「白夜が同居すること」も、渋々ながらも受け入れているのだ。
とは言え、だ。
不愉快なものは不愉快なのである!
小紅と白夜がいい雰囲気になると(といっても、せいぜい白夜が小紅の頭を撫でたりする程度だが)、どこにいようとも紅緒はその気配を敏感に察知して、
紅緒「こみ上げてくる吐き気……間違いない。これはラブコメの匂い!」(第3話)
紅緒「間違いないわ!ラブコメ臭!」(第4話)
紅緒「何かあった!?フラグ的なものが!?」(第4話)
……なんて叫ぶのがお約束となっている。
※白夜に対して厳しい目を向ける紅緒。
【シスコン詳細③】紅緒は、真白も溺愛している
真白、9歳(見た目は、実年齢よりもさらに幼く見えるそうだ)。
白夜の実妹で、白夜と共に紅緒らの家に同居している。
※幼女・真白。
紅緒は、そんな真白を溺愛している。
紅緒は第1話の冒頭で真白と出会うのだが……最初から大興奮!(第1話)
紅緒が頬を染めて「幼女よ!幼女!どうしよう、小紅!幼女よ!!」
紅緒「この世で一番可愛いのは小紅だけど、幼女も大好物」
そして第2話になると、もうこんなことを言っている。
紅緒「私は生涯……職業・姉!小紅と真白ちゃんの姉として一生貫き、楽しむつもりです!」
紅緒にとっての小紅は、命にも勝るほど大切なものである。
その小紅と並んで真白が語られている……紅緒が、いかに真白に執心しているかわかるシーンだ。
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あるいはこんなシーンもある(第3話)。
朝食にパンを食べる紅緒ら一同。
紅緒はふと、真白の頬にジャムが付いていることに気づく。
紅緒は息を飲んで「わざとなの!?ほっぺに付いたジャムとかフラグ!?フラグだと思っていいの!?お姉ちゃんに!お姉ちゃんにとらせて!ぺろぺろさえて!!」
変態である。
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そして、第5話。
真白らが、人にあらざる「もののけ」であることが判明する(詳しくは第1話)。
小紅は衝撃を受ける。
当然だろう。
それまで人間と思っていた同居人が……もののけ!?
ところが、である。
紅緒の反応はまるで予想外のものであった。
紅緒は、真白らがもののけであり、いまは人間に化けているが実際にはケモノのような姿をしていると聞いて息を飲む。
紅緒は歓喜「はっ!けもの耳!?けもの耳フラグ、きたぁー!!」
やはり変態である。
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なお、こうした「真白に対する愛」は、小紅と白夜の距離が縮まるのに反比例して強まっていくように見える。
紅緒曰く、「妹の悲しみを癒すのは妹しかない」。
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ところで、こうした「紅緒からの強烈な愛」について、真白はどう思っているのだろうか?
……彼女は驚き、怯え、反発している。
相思相愛の関係にあった「紅緒・小紅の関係」とは対照的に、「紅緒・真白の関係」は紅緒の片想いとなっているわけだ(詳細は真白を分析する別記事で)。
※右:幼女に興奮する紅緒。
【シスコン詳細④】紅緒は、非常にポジティブである
ここまで見てきた通り……紅緒は小紅と真白を溺愛している。
その溺愛はほとんど変態の域に達しているが、「小紅や真白がそれを嫌がっている」とは、これっぽちも考えていないようだ。
例えば、紅緒が「小紅が何か隠しごとをしているようだ」と落ち込んだときのこと(第8話)。
紅緒の友人・撫子「姉妹でも普通、秘密くらいあるでしょ、子供じゃないんだから。じゃなかったら、しつこくする紅緒に嫌気が差したとか?」
紅緒「私に嫌気?そんなわけ、あるわけないじゃない!」
撫子は呆れて「何なの、その自信……」
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あるいはこんなシーンもある(第7話)。
上述の通り、紅緒は生徒たちの崇拝の対象となっている。
しかし、紅緒の変態的な部分をよく知る……というか、その犠牲者たる真白には、それは信じがたいことだ。
真白は、紅緒を崇拝する生徒たちを見て「毒ガスでも発してるんですか!?神経ガスですかね。間違いないです。危険です。早く紅緒を隔離しないと!」
紅緒は笑顔で「『隔離』……私を独占したいなんてよ・く・ば・り・さ・ん」
真白が叫ぶ「どれだけポジティブなんですかぁ!」
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そしてまた、紅緒はこんなことも言っている(第9話)。
紅緒「やっぱ真白ちゃんの態度は……『嫌よ嫌よも好きの内』ってヤツですよね!」
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以上、「学校では完璧超人、家ではシスコン」という紅緒の特徴をご紹介した。
さて、問題はここからである。
つまり……一体全体、紅緒はなぜこんな重度のシスコンになったのだろうか?
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最後までお読みいただきありがとうございました。みなさんの今後の創作・制作のお役に立てば幸いです。
(担当:三葉)