なぜ「鈍感系キャラ」は量産されるのか?そのメリットを考える|「鈍感系」の研究(2)
鈍い!
鈍い!
この鈍感ヤローッ!
本記事は、特集「鈍感系の研究」の第2回(全2回)である!
「第1回:【鈍すぎ!】「鈍感系」の基礎知識」はこちらからご覧ください。
なぜ「鈍感系キャラ」は量産されるのか?早速見ていこう!
以上の理由 = 「メリット」があるからこそ、批判があっても「鈍感系キャラ」は量産され続けているのだと考えられる。
逆にいえば、上記のメリットを享受したければ、鈍感男を登場させればよいのだ。
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【補足①】「鈍感系」でない場合、一体全体何が起きるのか?
上述の「理由①:比較的長期間に渡って恋愛のドキドキ感を描けるから!」について補足したい。
「恋愛ものにおいては付き合う前のドキドキ感を描くのが王道」 → 「鈍感系キャラの場合、『なかなか付き合うに至らないので比較的長期間に渡ってドキドキ感を描ける』というメリットがある」と申し上げた。
……本当に?
本当に!
以下の作品をご覧いただきたい。
たっくる「察しのいい敏感系主人公 VS 部活の後輩」
<Twitter>
<pixiv>
ご一読いただけばすぐにピンとくると思うが……そう!コレは「鈍感系主人公」の対概念たる「敏感系主人公」を描いた作品である!
ギャグ作品であり、それゆえに多分に誇張されているところはあるものの、「男性キャラが鈍感でない場合、一体全体何が起こるのか?」が端的に示されているといえるだろう。
そう……物語が一瞬で終わってしまうのだ!
<一口メモ>
ところで……「鈍感系」の対概念は「敏感系」なのだろうか?
「勘違い系」こそ相応しいのではないかという議論があることをご紹介しておきたい。
【補足②】「鈍感系」は、「ループもの」や「タイムスリップもの」に似ている!
上述の「理由③:『恋心に気づいてもらえない』ゆえに描けるヒロインのかわいらしさがあるから!」について補足したい。
「鈍感ゆえに、ふつうなら1回限りの告白シーンを何度も繰り返すことさえ可能」と申し上げたが……改めてお考えいただきたい。
……これはとんでもないことでは!?
「何度も何度も告白シーンを繰り返す」というのは、本来、超現実的な作品、例えば「ループもの」や「タイムスリップもの」でしか描き得ないはずだ。
ところが……「面倒くさいSF的な設定は不要!鈍感男を登場させるだけで、超現実的なアレコレを描き得る!」という次第。
すごいと思いません?
要するに「舞台装置」、そして「読者・視聴者が得る感動や萌え」という意味では、「鈍感系」は「ループもの」や「タイムスリップもの」に類似しているということだ。
議論をさらに進めると……基本が同じなのだから、例えば「『STEINS;GATE』の感動や萌えを鈍感系作品で再現する」、いわば「『STEINS;GATE』の鈍感系バージョン」なんてものも作り得ると思うのだ。
同様に、「『エンドレスエイト』の鈍感系バージョン」や「『Re:ゼロから始める異世界生活』の鈍感系バージョン」なんてのもアリだろう。
抽象的な議論で恐縮だが……いかが思われますか?
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本特集(全2回)は以上で終了です。
これであなたも「鈍感系」マスターだ!
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(分析:清水、三葉 / 文、イラスト:三葉)
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