箒のツンとデレ♥|【第2話:クラス代表決定戦!】「IS〈インフィニット・ストラトス〉」に学ぶ
※引き続き、アニメ「IS〈インフィニット・ストラトス〉」の【第2話:クラス代表決定戦!】を分析します。本記事の前に、以下の記事をご覧になることをお勧めします。
【ポイント①】箒のツンとデレ♥
本作のヒロインの1人・箒。
彼女は典型的なツンデレキャラです。
※補足:「ツンデレって何だっけ?」という方は以下の記事をどうぞ。
<1>
そもそも……
・Step 1:一夏と箒は幼馴染。幼い頃、2人は同じ剣道場に通う親友だった
・Step 2:ところが、その後関係は途絶えてしまう
・Step 3:そして第1話の冒頭、IS学園で6年ぶりの再会を果たした
<2>
一夏は箒との再会を喜んだ。彼は笑顔で話しかけました。
が、しかし!
一方の箒は、何やら態度がおかしい。
・1:なぜか一夏を無視する
・2:一夏を屋上に誘い出す。何か話があるのだろうと思いきや、どうもハッキリしない。終始ムスッとしている
一夏は箒の気持ちがわからず、困惑します。
<3>
さて、箒はなぜ不愛想な態度を取るのでしょうか?
理由は3つに整理できるでしょう。
・理由1:箒は、入学早々クラスで孤立しています。クラスメイトがせっかく声をかけてくれても、ぷいっとどこかへ行ってしまう。そう、どうやら箒は人付き合いが苦手なようなのです。
・理由2:加えて、箒は男女関係について保守的な考えを持っている(一夏に「男女7歳にして同衾せず!」と叫ぶシーンがある)。おそらく一夏以外の同世代の男性と親しく付き合った経験がない。つまり彼女は、男性が苦手だと推測されます。
・理由3:さらに加えて、箒は一夏に特別な感情を抱いている。端的に言って恋心ですね。
つまり箒は、①そもそも人付き合いが苦手で、②特に男性とのコミュニケーションなぞまったくの不得手。③さらに相手が想い人となれば……もうどうすればいいの!?
箒は、一夏と仲よくしたい。しかし、どう接すればいいのか皆目見当がつかぬ!ゆえにツンツン不愛想な態度を取ってしまうというわけですね。
<4>
かくして第1話では終始ツンツンした箒ですが……さぁ、お待たせいたしました!本話(第2話)では、箒がついに明確にデレます。
ここでは、特に私が好きなデレシーンをご紹介しましょう(インサイティング・インシデントから第2幕前半の出来事です)。
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▶ ツンツン①
・Step 1:ISの開発者として名高い篠ノ之束博士……束博士が箒の実姉だと判明し、クラスメイトが沸き立つ「えっ、博士の妹なの!?すごーい!」
・Step 2:だが、箒は仏頂面で「私はあの人とは関係ない!」。どうやら箒は、姉に好意を抱いていない様子
▶ ツンツン②
・Step 3:教室が静まり返る。気まずい雰囲気だ……。一夏が箒とクラスメイトの仲を取り持とうとして「皆でメシを食いにいこうぜ!」
・Step 4:しかし箒は拒否。さらに気まずい雰囲気になってしまう
▶ ツンツン③
・Step 5:それでも一夏は諦めず、箒を引っ張って食堂へ向かった
・Step 6:食堂、一夏と箒が向き合って食事を摂る。途中、一夏が言った「ISについて教えてくれないか?このままだとセシリアに負けちまう」
・Step 7:対する箒は「くだらない挑発に乗るからだ!」とにべもない
▶ デレ♥
・Step 8:とそこに、3年生の女生徒がやってきた。そして一夏に「代表候補生の子と勝負するって聞いたけど、きみ、素人だよね?私が教えてあげよっか♥」
・Step 9:一夏が口を開くより早く、箒が仏頂面のまま言った「結構です。私が教えることになっていますので」
・Step 10:3年生が抗弁する「あなたも1年でしょ?私は3年生。私の方が上手く教えられると思うなぁ♥」
・Step 11:箒は引き続き仏頂面で「私は篠ノ之束の妹ですから」。
・Step 12:相手がIS開発者の妹とわかったら、もうこれはどうしようもない。3年生は悔しそうに去っていった。一方、ニブチンの一夏は何が何やらわからず「……ん?教えてくれるのか?」
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これですよ、これ!
【箒は束に好意を抱いておらず、<束の妹>と扱われることを嫌がっている】と説明した上で、【自ら<束の妹>であると宣言して、一夏に群がる女(ライバル)を追い払う】というシーンを描く……嗚呼、この構成!じつに巧いですよねー!
箒の<手段を選ばぬ様>が最高です♥
【ポイント②】偉大なる姉を持つ者
<1>
上述の通り、箒には姉がいます。
その名は束。ISを開発した偉大なる知性です。
一方、本作の主人公・一夏にも姉がいる。
その名は千冬。伝説のIS操縦者で、現在は後進の指導に当たっている。千冬に憧れてIS操縦者を目指す者も少なくないようです。
<2>
つまり、一夏と箒には【偉大なる姉がいる】という共通点があるんですよね。
しかし、姉に対する気持ち・感情は真逆です。
▶ 箒の場合
上述の通り、第1幕で「箒は姉に好意を抱いていない(というか疎んでいる)」ことが明かされます。
▶ 一夏の場合
第3幕、白式の武器に雪片弐型が追加された場面で、一夏はこんなことを言います。
「『雪片弐型』?……『雪片』って、千冬姉が使っていた武器だよな。ふっ、オレは世界で最高の姉さんを持ったよ。でも、そろそろ守られるだけの関係は終わりにしなくちゃな。これからは、オレもオレの家族を守る!」
「とりあえずは千冬姉の名前を守るさ。弟が不出来じゃ格好がつかないからな!」
偉大なる姉を尊敬する男性主人公と、偉大なる姉を疎むヒロイン……興味深いコントラストですよね。
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(担当:三葉)