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映画「レッド・ホークス」のプロファイルと三幕構成!!

【本記事のまとめ】プロファイルシート


※本記事全体をコンパクトにまとめました。

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概要


▶作品概要

・タイトル:レッド・ホークス

・監督:チャアタイ・トスン

・制作年:2018年

・制作国:トルコ


▶作品のテーマ・テイスト

・トルコ軍によるプロパガンダ色が強く、作品全体を通じて「仲間のためなら命を捨てる!それがトルコ軍人!」「トルコ軍は正義の味方、テロリストは悪!」というメッセージが感じられる。


▶舞台

・時代:2017年頃

・戦争名:シリア内戦(トルコ軍によるシリア侵攻)

・場所:シリア国内の紛争地域(トルコ国境付近、テロ組織が占拠している地域)


▶キャラ(主人公)

・名前:アルパルスラン・キリリ

・所属、立場1:トルコ軍の大尉

・所属、立場2:特殊部隊「ホーク隊」の隊長として隊員12人を率いる

・特徴1:精神的にも肉体的にも強い

・特徴2:妻子をテロで亡くしており、テロ組織への憎しみは強い。なお憎しみゆえに、テロリストを狙撃ではなく、わざわざ近接戦闘で殺すシーンあり


▶キャラ(副主人公)

・1:オヌール・ケスキン(トルコ空軍の戦闘機のパイロット)

・2:ホーク隊の隊員たち


▶キャラ(敵対者)

・1:ETG(テロ組織)

・2:タクフィール(テロ組織。ETGの要請を受けて、ETGと共にトルコ軍に攻撃を仕掛けようとする)


▶主人公の目標

・1:精密爆撃用の指示装置を目標地点に設置する(なお目標地点はETGに占拠されているため、まずは彼らを排除する必要がある)。

・2:テロ組織が占拠する地域に降り立ったオヌールを救出する。

・3:トルコ軍に攻撃を仕掛けようとしているETGとタクフィールを襲撃し、壊滅させる。


三幕構成で分析


以下、三幕構成に沿ってストーリーを整理します。


※注1:「三幕構成」を詳しく知りたい方は、こちらの記事をどうぞ🎥 → シド・フィールドの「三幕構成」をバッチリ説明するぜ!!

※注2:以下の文中の「○分」という表記は、映画開始からの経過時間を意味しています。


第1幕


<1>

キリリ隊長とホーク隊の隊員12人がトラックで移動する。攻撃対象たるETGの拠点に向かっているところだ。重苦しい雰囲気。彼らが命をかけた戦いに挑もうとしていることが伝わってくる【オープニング/0分】

※補足:トルコ軍は、テロ組織の拠点に精密爆撃を仕掛けたい。そのためには、拠点に精密爆撃用の指示装置を設置する必要がある。キリリ隊長とホーク隊の隊員12人の任務は、<テロリストが占拠する紛争地域に潜入し、指示装置を設置すること>である。


冒頭、ホーク隊はETGの拠点の1つに攻撃を仕掛けた。

ホーク隊は善戦するものの……しかし多勢に無勢。拠点を奪いきれず、かといって撤退も難しくなってしまう。


そんな中、空軍基地で待機していたオヌールに出撃命令が下った。かくしてオヌールは戦闘機で飛び立った【インサイティング・インシデント/8分】


<2>

キリリ隊長は全滅を覚悟。彼は、最期の瞬間まで戦うよう部下を鼓舞した。


とそこに、オヌールが操縦する戦闘機がやってきた!戦闘機の爆撃により、ETGの兵士は一掃され、ホーク隊は命拾いした。

一方戦闘機は、ホーク隊を救うべく無茶な飛行を行ったため故障。オヌールは墜落寸前にどうにか脱出したものの、テロ組織が支配する地域にパラシュートで落下した。

落下中に早速銃撃を受け、オヌールは腕を負傷する。


<3>

キリリ隊長はすぐに宣言した。オヌールを救出しよう!俺たちは決して仲間を見捨てない!かくしてキリリ隊長は負傷していない隊員5人を引き連れて、敵地へと乗り込んでいった【ファースト・ターニングポイント/22分】


第2幕前半


<1>

ホーク隊は、①遭遇したテロリストと交戦したり、②テロリストに虐げられていた市民を救出したりしながら、オヌールの落下地点に近づいていく。


<2>

同じ頃、ETGとタクフィールもオヌールを捜索していた(トルコ政府との取引にでも使うつもりだろう)。

なおこれと平行して、ETGはとある計画を進めていた。すなわち、①タクフィールと手を組み、②間もなくこの地にやってくるトルコ軍2000人を皆殺しにしようというのである。大量の武器を集めるなど、着々と手筈は整いつつある……!【ピンチ1/43分】


<3>

一方オヌールはパラシュートを隠すと、歩き出した(落下地点の傍にいるとテロリストにすぐに見つかってしまうからだろう)。

その後、彼はテロリストに襲われていた一般市民を救出。その市民の街に匿ってもらうことになる。

街に向かう途中、オヌールは知った。曰く……①ETGとタクフィールが手を組み、トルコ軍2000人を皆殺しにすべく準備を進めている。②彼らの大拠点が街のすぐ傍にある。


<4>

オヌールが街に到着し、治療を受けるなどする(街といっても、既にテロリストに破壊し尽くされており、ほとんど廃墟と化している)。


<5>

間もなく、街にETGの兵士がやってきた【ミッドポイント/60分】

オヌールは隠れるが、市民がレイプされるのを黙って見ていられず飛び出していってしまう。かくして彼は捕まる。そして処刑されることになる。

だが、処刑直前……ホーク隊が到着!ETGの兵士を皆殺しにした。


第2幕後半


<1>

さぁ帰還しよう!……と思いきや、オヌールがホーク隊の面々に言った「ここに留まって戦うべきだ!このままテロリストたちを放置してしまっては、後続のトルコ軍2000人が大打撃を受けるおそれがある!」。


<2>

キリリ隊長は司令部に連絡を入れ、指示を仰ぐ。

だが……司令部が何と言おうと、ホーク隊の面々の腹はもう決まっている。ここで戦おう!【ピンチ2/67分】


<3>

そして翌朝。ホーク隊の面々とオヌールは爆弾を設置するなど準備。

その後、ETGの大拠点を急襲した【セカンド・ターニングポイント/82分】


第3幕


<1>

ホーク隊の面々とオヌールの活躍により、ETGの兵士たちは次々と死んでいく。


<2>

だが多勢に無勢、じりじり押されていく。さらにタクフィールもやってきた。ホーク隊の隊員にもついに死者が出る。隊員一同絶望する。もうダメだ!

だが、キリリ隊長が叫んだ「恐れるな!最期の最期まで戦い続けるんだ!」。皆は闘志を取り戻す【エンディング/97分】


<3>

と、その時だった。戦闘機やヘリ、戦車が大挙して押し寄せてきた。トルコ軍の援軍だ!かくしてETGとタクフィールの兵士は全滅、キリリ隊長らは助かった。

一方、オヌールはダメだった。彼は致命傷を負い、キリリ隊長の腕の中で絶命した。


<4>

しばらく後……トルコ軍のおかげで復興を遂げつつある街の一角に、真新しい学校が建っている。その名は「オヌール・ケスキン大尉記念学校」【おしまい/104分】


三幕構成(概要)


・第1幕:ホーク隊はオヌールの決死の攻撃によって命を救われる。だがそのせいで、オヌールはテロ組織が支配する地域に落下してしまった。かくしてホーク隊はオヌールの救出に向かうことになる。

・第2幕前半:オヌールは、ひょんなことから<テロ組織が、間もなくやってくるトルコ軍に大規模攻撃を仕掛けようとしている>と知る。その後、ホーク隊はオヌールを発見し彼を助けた。

・第2幕後半:オヌールの発案で、ホーク隊とオヌールはこの地に留まり、テロ組織と対決することにする。

・第3幕:テロ組織との激闘。ホーク隊とオヌールは追い詰められるが、すんでのところで援軍が到着。トルコ軍は勝利した。なお、キリリ隊長らは生還したが、オヌールらは戦死した。


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(担当:三葉)

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