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本作は「個性的なキャラ」、「少女マンガ的な展開・ギミック」、そして「ファンタジー要素」からなる……ラブコメである!|『未確認で進行形』(1)

 こんにちは。傑作アニメを分析・研究する「未来世紀アニメスタディーズ」のお時間です。

 本日取り上げるのは……こちらの作品!




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※「dアニメストア」「Amazonプライム・ビデオ」「Netflix」で視聴可能です(19/07/29時点)。


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概要をチェック★


 まずは、「未確認で進行形」のストーリーをざっくり確認しておこう。


 本作の舞台は福島県。

 季節は1~3月(高校1年生の3学期+春休み)。

 街には雪が残っており、画面が全体的に白っぽいのが特徴だ。


 主役は、高1女子の小紅(こべに)。


 物語は、彼女が16歳の誕生日を迎えるところから始まる。

 ふいに母が告げる……「じつはあなたには許嫁がいる。そして今日から、その許嫁の少年がこの家に同居することになった」、と。

 呆気にとられる小紅!


 本作は、1つ屋根の下で暮らすことになった①小紅、②婚約者の白夜(はくや)、③小紅の姉・紅緒(べにお)、そして④白夜にくっついてやって来た妹・真白(ましろ)……そんな個性的な面々を中心とした「ラブコメ」である!


※手前から真白(白夜の妹)、小紅(主役)、紅緒(姉)、白夜(許嫁)。



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 なお、原作は「まんが4コマぱれっと」連載の4コママンガ


 「まんが4コマぱれっと」は、いわゆる「萌え4コママンガ雑誌」であり、「まんがタイムきらら」シリーズのライバルに当たる。

※「まんがタイムきらら」シリーズ:「まんがタイムきらら」ブランドの定期刊行誌4誌のこと。すなわち、「まんがタイムきらら」、「まんがタイムきららキャラット」、「まんがタイムきららMAX」、「まんがタイムきららフォワード」。


 そして、この「まんがタイムきらら」シリーズに掲載されたマンガを原作とするアニメは「きららアニメ」と呼ばれ、熱狂度の高いファンを獲得していることで知られる。

※「きららアニメ」:該当する作品としては、例えば「けいおん!」や、「こみっくがーるず」「あんハピ♪」などがある。


 つまり!

 本作は「きららアニメ」ではないが、「『きららアニメ』タイプの作品」というわけだ!


※シスコンの紅緒につつかれて嫌そうな顔をする真白。


【特徴①】少女マンガ的な展開・ギミック


 ここからは、「未確認で進行形」の特徴をざっくり確認していこう。


 まず!

 上述の通り、本作はラブコメ作品だ。


 ところで、一口に「ラブコメ」と言っても世の中には様々なタイプがあるが……本作は「少女マンガ的なラブコメ」と言えると思う。

 なにしろ、作中に「少女マンガ的展開・ギミック」が溢れているのだ。


 代表的なものを列挙してみよう。



 さらに、本作の第7話以降では、「相手のためを思ってとって言動が、じつは相手を傷つけたり、誤解を招いたりしてしまい、その結果騒動が起こる」という展開が同時多発するが、これも少女マンガでお馴染みのものだ


 例えば、第6話のバレンタインのエピソード。

 小紅は、白夜のためにチョコを用意するが……恥ずかしくてなかなか渡せないでいる。

 一方の白夜は、「チョコを貰えない = 嫌われている」と勘違いして落ち込んでしまう。

 がっくり落胆する白夜は、真白から「チョコいる?」と訊かれ、「チョコはいらない……」と答える。

 すると……偶然、その言葉が小紅の耳に入る。

 小紅は「そうか。白夜はチョコが嫌いなのか……」と勘違いして、いよいよチョコを渡せなくなってしまう。


 ……これである!

 「キミたちはいつも言葉が足りない!もうちょい腹割って話せ!そうすりゃ万事解決するから!」と頭を掻き毟りたくなるようなこの甘酸っぱさ!!


 80年代生まれで、特に「りぼん」を愛読していた私からすれば、「未確認で進行形」には「これは吉住渉か、矢沢あいか。はたまた、水沢めぐみか、小花美穂か」なんて具合の懐かしさがあるのだ。

 あるいは、「別冊マーガレット」でいえば、「恋愛カタログ」や「君に届け」あたりを想起するシーンもあった。


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 「個性的なキャラ」や、「ファンタジー要素」(このあと詳述)に隠れてパッと見ではわかりづらいのだが……「未確認で進行形」のベースにこうした「少女マンガ的展開・ギミック」があるというのは、注目に値することだと思う


※夫婦……のように見えるがそうではない。コブ付きカップルである。左から小紅、真白、白夜。


【特徴②】ファンタジー要素


 ここまでご説明してきた通り、「未確認で進行形」はラブコメ作品だが……「ファンタジー要素」も忘れてはいけない。


 はて、本作の「ファンタジー要素」とは何か?

 それは、白夜や真白が人間ではないということだ。


 彼らは「魔物、バケモノ、鬼、もののけ」(第5話)などと呼ばれる存在で、「人間離れした身体能力」や「人間に暗示をかける特殊能力」を持っている。

 普段は人間に扮しているが、実際には異形をしているらしい(明言はされていないが、白夜の正体が「犬っぽいケモノ」であることが示唆されている)。


 また……昔、幼い小紅が大けがを負った時のこと。

 その場にい合わせた白夜が、自らの力を分け与えることで小紅の命を救ったという。

 そしてそれ以来、小紅の体質が変わったそうだが……このあたりのことは別記事で詳述しよう。


 なお、彼らの「力」(作中では「三峰の力」などと呼ばれている)が一体どのようなものなのか。また、力を分け与えられた小紅にも何か特殊な力があるのではないか……などなど気になるところではあるが、残念ながら作中では詳しく説明されておらず、多くは謎のままだ。



 以上!

 本記事では「未確認で進行形」の重要な要素、すなわち「少女マンガ的展開・ギミック」と「ファンタジー要素」をご紹介した。

 次回からは、各キャラの魅力に迫る!


前列左から小紅、真白、紅緒。



続きはこちら★

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 最後までお読みいただきありがとうございました。みなさんの今後の創作・制作のお役に立てば幸いです。

(担当:三葉)

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