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「『今日は皆でちゃんと話し合いたいの』と言いつつ、キャラAは1人だけお誕生日席に腰かけた」というシーンを通じて、実際にはAが皆と真正面から話し合おうなんて思っていないこと、その場の議論を取り仕切ってやろうと考えていることを暗示する ~アニメ「BanG Dream! It's MyGO!!!!!」の場合
そよ「(お誕生日席に座って)来てくれてありがとう。今日はこれからのこと、ちゃんと話したくて」
◆概要
【「『今日は皆でちゃんと話し合いたいの』と言いつつ、キャラAは1人だけお誕生日席に腰かけた」というシーンを通じて、実際にはAが皆と真正面から話し合おうなんて思っていないこと、その場の議論を取り仕切ってやろうと考えていることを暗示する】は「キャラの感情などを暗示する」ためのアイデア。
◆事例研究
◇事例:アニメ「BanG Dream! It's MyGO!!!!!」(第5話)
▶1
本作の主人公は、愛音(高1女子)。
いろいろあって第4話、
・Step1:彼女は燈、そよ、立希とガールズバンドを結成した。
・Step2:ところが、どうも上手くいかない。早々にライブをするのか、それともじっくりと練習期間を設けるのか。バンドとしてこれからどこを目指すのか――意見が一致しないのだ。各人がてんでバラバラなことを言っている。
というわけで第5話、
・Step3:そよが愛音たちをカフェに呼び出した。
・Step4:まずは愛音と燈が到着。2人は、4人掛けのテーブルに並んで座った。
・Step5:しばらくして、そよと立希が連れ立ってやってきた「お待たせ」。
で、次のシーン。
・Step6:立希は燈の向かいの席に座っている。ここまではいい。問題は、そよが愛音の向かいの席ではなく、いわゆる「お誕生日席」に座っていることだ。どうやら、隣のテーブルからわざわざ椅子を1つ持ってきてそこに腰かけたらしいのだ。
・Step7:その後、「来てくれてありがとう。今日はこれからのこと、ちゃんと話したくて」というそよの言葉を皮切りに話し合いが始まった。
▶2
ご注目いただきたいのはStep6-7である。
そよは隣のテーブルからわざわざ椅子を持ってきて、1人だけ「お誕生日席」に座った――。
これは、
・1:誰の正面にも座らない →「愛音たちと真正面から真摯に話し合おう」なんて思っていないことの現れ
・2:「お誕生日席」、すなわち議長席に座る →「この場の議論を自分の都合のいいように取り仕切ってやろう」と考えていることの現れ
……と言えるだろう。
そう、そよは「今日はこれからのこと、ちゃんと話したくて」なんて言っているが、実際には腹に一物抱えているのだ。
つまり、【「『今日は皆でちゃんと話し合いたいの』と言いつつ、キャラAは1人だけお誕生日席に腰かけた」というシーンを通じて、実際にはAが皆と真正面から話し合おうなんて思っていないこと、その場の議論を取り仕切ってやろうと考えていることを暗示する】というテクニックである。
なお、そよの本音が赤裸々に語られるのは第9-10話である。
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