
あれもこれも<過剰>!それが面白い!!|【第5話:ボーイ・ミーツ・ボーイ】「IS〈インフィニット・ストラトス〉」に学ぶ
※引き続き、アニメ「IS〈インフィニット・ストラトス〉」の【第5話:ボーイ・ミーツ・ボーイ】を分析します。本記事の前に、以下の記事をご覧になることをお勧めします。
【ポイント①】あれもこれも<過剰>!
<1>
本話には2人の転校生が登場します。
1人はシャルル、もう1人がラウラ。
驚くべきはこの2人、なんと……わずか1日違いで転校してくる!
1年1組の生徒たちは「2日連続で転校生!?」と仰天しますが、それは私たち鑑賞者も同様。
<作中で転校生がやってきてそれが新ヒロインになる>という展開は、ハーレムものでまま見かけるものの、さすがに2日連続で転校生がくるというのは……いやぁ、ここまでくると噴き出してしまいますよね!
<2>
また、本話の冒頭には、蘭という新キャラが登場します。
蘭は一夏の中学時代の友人(弾)の妹ですが、彼女、一夏に惚れているんですよ。
箒、セシリア、鈴といった<ヒロイン>が一夏にぞっこんなのは、まぁわかる。ハーレムものってそういうものですからね。
しかし、ですよ。
<ヒロイン>のみならず、クラスメイトの大半(というか、もしかすると全員かも)や、蘭のようなちょい役キャラまで一夏に惚れている……!
この<登場する女性キャラが、さも「当たり前でしょ、そんなこと」といった感じで主人公にぞっくん♥>という世界観よ!
---
転校生にしろ、主人公のモテモテっぷりにしろ、この<過剰っぷり = やりすぎ感>!
これこそが本話の魅力だと思うんですよね。
【ポイント②】新キャラは2人同時に登場させない!
<1>
上述の通り、本話には2人の転校生が登場します。といっても、2人は同時に転校してくるのではありません。
・シャルル:ファースト・ターニングポイントで転校してくる
・ラウラ:エンディングで転校してくる
……とズレている。
で、ですね。
このズレが巧いなぁと思うんですよ!
<2>
だって、もしも2人ともファースト・ターニングポイントで転校してきていたら、本話は2人のキャラ紹介に終始していたことでしょう。となると、本話は説明回にならざるを得ない。おそらくは動きの少ない、どうにも物足りないエピソードになっていたはずです。
また、鑑賞者の関心はシャルルとラウラに二分されてしまう。結果として、2人とも印象不鮮明になっていたおそれがある。
<2>
が、しかし!
本話は、2人の登場を少しズラすことでこれらの問題を回避した。その上、ラウラをエンディングに登場させることで見事なヒキを作ってみせた。
じつに巧いですよねー!
【ポイント③】スーパー箒タイム♥
<1>
本話にはシャルルやラウラ、さらには蘭といった新キャラが登場しますが……しかし!
本話の中心は誰かと問われれば、間違いなく箒です。
<2>
そもそも、箒は第1話の初っ端から登場していました。
彼女は一夏の幼馴染であり、しかも一夏のルームメイト。ヒロインレースでは、ぶっちぎりの最有力候補かと思われた。
が、しかし!
世の中そう甘くはない。
第2話の真ん中あたりからはセシリアに、そして第3話の真ん中あたりからは鈴にスポットライトが当たる。対照的に、箒の存在感はグングン低下していきました。
さらに本話では、
・一夏と別の部屋になってしまうし、
・一世一代の告白(?)は一夏にスルーされるし、
・シャルルやラウラといった魅力的な新キャラは登場するし
……嗚呼、哀れなり箒。このままフェードアウトしてしまうのか!?
<3>
と思われたのですが、さにあらず。
本話の第2幕後半からは、
・1:一夏がお姫様抱っこしてくれる♥
・2:一夏が弁当を絶賛してくれる♥
・3:一夏が食べさせてくれる(いわゆる「あーん」)♥
……と<スーパー箒タイム>に突入♥
第5話にして、ようやく箒がヒロインレースに本格参戦したと言えるでしょう。
次回に続く!
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最後までお読みいただきありがとうございました。みなさんの今後の創作・制作のお役に立てば幸いです。
(担当:三葉)
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