2022年の日記集:大きさ
【3月23日】
「6年生になったら上手くなるんだ」
野球の上手な先輩を見て、本気でそう思っていた。正確には、そう願っていた。
もちろん、勝手に上手になるということはなく、私は下手なまま9年間野球を続けることになる。
結局、自分はなぜ下手なのか、どこに課題があるのかということに向き合わずに、悪い意味で愚直にみんなと同じ練習をみんなと同じようにしか取り組んでいなかったように思う。
「頑張っている様子」や「誰でもできることを率先してやる」ことを武器に(それに逃げて)、小中(野球)高(バスケ)と過ごした。
きっと、活躍したりレギュラーになることに対して自分の中に目標はなく、それを目指すのが自然っぽいから、そう振舞っていたのだろう。下手なくせに練習はしない、あるいはみんなと違う練習をする、そんなタフなメンタルを私は持っていなかった。
それが、今ある良い所にもつながっているだろうし、相変わらず苦手なことに対する逃げ癖のようにもなっている。
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大橋トリオさんは『面白きかな人生』という歌のなかで 「大きな夢ばかり口では語っているけど 僕にとっては何が大きさなのか分からない」と歌っている。
私にとって、大きさとは何なのだろう。
そもそも大きさって、大事なんだろうか。この歌では「大きな夢よりも 輝いた今日生きる」と結論を出している。
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これからの、日々について考える。 たぶん、いまの日々の繰り返しに幸せを感じながら生きていける。 いまの暮らしに対して、もっともっとと…思うことがないわけではない。あったらいいな、は いくつかある。
それが「ないとダメ」に変わるのは少し怖い。
けれど「ないとダメ」だったから、他のことができなくなってkenohiをオープンできたように思う。そのエネルギーはとても大きな力になった。
次に何かを始めるとき、どんな方法を取るんだろう。
多分、kenohiと同じような経緯にはならない。
渇望しているもの、どうしても形にしたいものが浮かばない。
時が経てば浮かぶのかなと思っていたけれど、そう思いどおりはいかない。
時の経たせ方。日々をどう過ごすのか。
きちんと毎日味わうこと、意識を向けないと気づけないような自分の反応に目を向けていこうというのが今の結論。
やりたいこと探し、生き方探しに終わりはない。
まあ人生、わからないから楽しいんだね。
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※この記事は、過去にメンバーシップ内の掲示板に投稿していたものを再編集したものです。
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