見出し画像

儘・詠叢 すけべえ

古き都の細き路地に
影は潜み、誘いは囁く
"すけべえ"の名は密かに響き
禁断の夜は始まるのか

月が照らすは細き路地裏
古びた長屋が軒を連ね
隙間風が吹き、襖揺らめき
いけない影が忍び寄る

そっと足音を忍ばせて
古びた長屋の軒先で
待ち受けるはすけべえの影
誘う吐息は熱を帯びて

古びた襖の向こう側
仄かな灯りが漏れ落ち
乙女の寝顔は穏やかに
すけべえの瞳に捕らわれ

乱れし黒髪が頬を撫で
柔肌の曲線が浮かび上がり
いけない眺めに胸は高鳴り
欲望の炎は燃え上がる

忍び寄る影が壁伝いに
そっと窓辺に手を掛けて
開いた隙間から覗き見る
乙女の寝姿、誘うが如く

吐息を漏らし、指を噛み
理性の糸は綻びて
いけない欲望は膨らみ
すけべえの夜は進みゆく

静寂を破る寝返りの音
乙女の寝姿、乱れつつ
さらなる誘惑がすけべえを惹き
欲望の波は押し寄せる

窓辺に佇み息を潜め
月明かりに照らされて
乙女の寝顔は美しく
いけない想いが溢れ出す

一線を越え、忍び足で
部屋に滑り込み息を潜め
乱れた寝間着、仄かな香り
いけない遊戯は幕を開け

触れる指先は震えながら
滑らかな肌にそっと触れ
熱き吐息が漏れ落ちて
乙女の寝顔は色めき立つ

いけないと呟きつつ
乙女は身を任せ、誘い
すけべえの指は滑らかに
秘めた欲望が解き放たれ

乱れし髪を梳きながら
熱き吐息が交わり
いけない遊戯は熱を帯びて
二人は夜に溶け合う

朝焼けの空が窓辺に差し
終わりの時を告げている
すけべえは去りゆく影となり
禁じられた夜は夢の跡

残されしは熱き記憶
乙女の胸に秘められ
いけない夜は繰り返し
すけべえの噂は広がりゆく

古の都に響き渡る
すけべえの伝説は語り継がれ
影は潜み、誘いは続き
いけない夜は終わらない

路地裏に咲く欲望の花
密やかに甘美に咲き誇り
すけべえの名はいつまでも
古き都に響き渡る

いいなと思ったら応援しよう!

眞名井 宿禰(眞名井渺現堂)
今後の励みになります。皆様からの御支援のほど宜しくお願いします。