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《注意集中に課題があるタイプ》のアセスメントとその支援の方法 その9 具体的な支援の方法⑧
「ユニバーサルデザインの授業法(どんな子どもにも分りやすい授業法)」の解説の続きです。
授業の流れの中で-5
20 失敗が起こらないように、工夫をしているか?
失敗しても大丈夫なような、安心できる工夫を
しているか?
凸凹タイプは、集団生活では失敗することが多々あります。次のような子どもです。
・みんなと同じ様なスピードでは、きない。
・指示を理解できなかったから、失敗する。
・説明を聞かないでやってしまって、失敗する。
・興味がないので、いい加減にして失敗する。
・失敗したらどうしようと思って、やり始められない。
その上、次の困り感も出てきます。
・失敗しても、先生にそのことを言えない。
・失敗したことを、クラスメイトに笑われて心の傷になる。
・失敗したので、学校に行きたくなくなり、不登校になる。
だから、先生は次の4つのことを、クラス経営や授業に取り入れていく必要があります。
・指示が理解しやすいように、視覚的支援と聴覚的支援を同時に行う。
注)順番にやってはダメです。同時に行いましす。
・学校は「経験を積み、それを情報と組み合わせて学ぶところ」である。
だから、失敗はみんなの経験になっていくのだから「笑わないこと」を
徹底する。
「失敗はからたくさんのことを学ぶのが、学校である」
・失敗したときは、どんなセリフを先生に言うのかみんなで唱えておく。
「先生、失敗してしまいました。どうしたらいいですか?」
・失敗しても大丈夫なように、材料や道具等の予備を準備しておく。
21 片づけを授業時間に「みんなでやる工夫」をし
て、やらせきらせているか
凸凹タイプは、片付けが苦手な子どもがたくさんいます。例えば、こんな子どもがいます。
・ 見る力の問題で片づけが、考えにくい子がいる。
・遊びたい思いが強くて、片づけないで遊びに行く子がいる。
・授業が始まってから、前の時間の片付けをしたらいいと思っている子が
いる。
・片づけに興味がない子がいる。なぜ片づけるのかが、分からない。
だから、先生は机の上がいつも片づいているように、工夫していく必要があります。「~君、片付けなさい」と怒鳴っていても、何も片づきません。一人ひとりがきれいにするのではなく「みんなで、きれいにする」のです。そのためには、次の3つを採用しましょう。
・片づけは、授業の時間内にやる。
・片づけは、全員で一斉にやる。
・片付けができない子がいた場合は、お願いさせてから周りが手伝ってあ
げる 「悪いけど、~を片づけるのを手伝ってくれる?」
22 まとめをして、次の授業の予告をしているか
最後に、今日の授業をまとめると、途中で注意集中がきれて聞いていなくて「まとめ」だけ聴いても勉強になります。
次の授業を予告して興味関心を持たせておくと、すでに次回の授業の導入を行っていることになります。すると、次回の授業が始まると注意集中して参加してきます。次の授業を聞くことを、予め決めていたからです。
23 終わりの礼をきちんとやらせきれているか
これは、7番の始まりの礼と同じ意味があります。そちらを参照してください。
授業によっては、流れ解散にする場合もありますが、その時は、必ず「今日は、特別です」と知らせる必要があります。0か100かの考え方から「いつもこれでいいんだ」と考えてしまう子がいるからです。
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続きは《その10 具体的な支援の方法⑨》に書きます。
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