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育て直し 1988年 7月25日(月)2歳9ヶ月 「過去に親切にされた病気」を使って意思表示することがあるが、それは病気ではない。

【日記】
 梓と家の前のアスファルトの道で、近所の子かけっこしていて、躓いてこけてしまった。本人は、かなり痛がっている。でも、見た目はなんともなっていない。

アスファルトは、痛い

 その後も、あんまり痛がるし泣きやまないのでので、骨折でもしたのかと心配になって、急遽近所の藤沢医院へ連れて行った。👨‍🎓 レントゲンを撮ったり、ハンマーで柔らかく叩いてみたりしたあとでの藤沢先生の診断結果は「よく分からない。不可解。細かく診てもなにもない。多分骨は折れてない。なぜ痛いか原因不明」と言われた。

泣き止まない

 仕方なく、湿布だけもらって帰てきた。もらった湿布を貼って上げたら、安心したのか、泣きながら寝てしまった。翌朝、あんなに痛がったのに、平気そうな顔をして2階から走って降りてきた。階段から、飛び降りたりしていた。一晩寝たらケロッと治っているこれは、いったい何だ?

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【解説】
 痛みに関しては、子どもは気持ちのコントロールができずに泣き続けることがあります。その時は、触覚が痛みより優位だということを利用しましょう。
 痛いところをさすりながら「痛いの痛いの、飛んでいけ」と言ってあげましょう。脳は触覚の方を優先的に反応して、痛みが軽減します。昔から伝わっている方法ですが、科学的根拠があります。

根拠あり

 発達に凸凹のある子どもには、このような原因不明の現象(病気)が起こることがあります。喘息、過呼吸、熱性けいれん、蕁麻疹が出ているので、医者に見せても原因がわからない、薬も効かない、という現象です。そのような相談をよく受けるので、ここで解説しておきます。

 熱性けいれんの場合で、お話します。医者が、脳波を調べても大した乱れがない。万が一のことを考えて癲癇の薬を出したが、効果なくそれどころか逆に熱性けいれんがたくさん起こってしまう。なんてことも起こります。
 このような場合、詳しく観察していると原因がよく分かります。嫌なことや説明できないことが起こったときに、熱性痙攣が起こるのです。それは、発達の凸凹のために自分の思いがうまく言えないことが原因です。「嫌だ、やりたくない」とか「困ったけれど、説明でいない」というときに、過去に親切にしてもらったあの病気を再現して「嫌だ」とか「困った」を知らせようとしているのです。
 喘息、過呼吸、蕁麻疹なども、皆同じ原理です。自分の意思で自由に、喘息、過呼吸、蕁麻疹が出せるのです(あくまでも、原因不明の場合を説明しています。例えば、喘息なのに肺や気管支などに全然炎症がないなど)。

頑張る子ほど、こける

 「想像」「共感」「覚えて」で、そのときにどういうコミュニケーションをすればいいのか、つまり、どういうセリフを言えば困っていることが伝わるのかを教えてあげると、それらの症状はたちまち消えてしまいます。

 今回の足痛い事件も、次のようにするすれば、すぐ泣きやんだでしょう。

【セリフ】
父「足が痛いんだね。バットで叩いたみたいに痛いの(「想像」)?」
子「痛い!!!」
父「こけたら痛いよね。分かるわ(「共感」)。痛いんだよね。」
子「痛い!!!」
父「でもね、泣いていても分からないので、そういうときには『痛い。薬ぬ
 って』と言うんだよ(「覚えて」)。」
子「えっ?」
父「覚えた?言ってみて?」
子「痛い、くすり!!!」
父「分かった。薬塗って欲しいんだね。は、早くお家に入って薬ぬろう
 ね。」
オロナイン(うちは、当時これを使ってました。今は、イソジンです)でも塗りながら
父「どう、治ってきた。」
子「治ってきた。」
父「それは良かったね。オロナインは、よく効くね。」
子「オロナイン、よく効く。」
父「次からも、痛いときはないていないで『お薬塗って』を使ってね。そし
 たら、このオロナインをすぐ塗ってあげるからね。」
子「分かった。そう言う。」

これでは、何も分からない



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やまと たける
本好きです。本を買います。余暇のための本ではなく、勉強のための本を買います。よろしくお願いします。