《思考の柔軟性が弱いタイプ》のアセスメントとその支援の方法 その2 実行機能について、分かりやすいように車で説明します
《思考の柔軟性が弱いタイプ》の支援の方法を、これから書いていきます。その前に、誰でも分かるように、実行機能のことをもう少し説明しておきます。
《実行機能》とは、
目標を達成するために、自分の行いを抑制したり切り替えたりする
脳の能力のこと
最近では《感情の実行機能》と《思考の実行機能》の2つの機能があると言われています。分かりやすいように、車に例えます。車は《脳》のことです。
《感情の実行機能》
・思いや欲求をコントロールする ➪ 「抑制と集中」に影響する
・車で言うと「ブレーキとアクセル」
「やりたいこと」にアクセルを踏み「やりたくないこと」にブレー
キを踏む。
《思考の実行機能》
・認知をコントロールする ➪「どこを見る」「何を聞く」に影響する
・行動を切り替える(思考の柔軟性)
➪うまくいかないときに柔軟に対応する
・うまくいくようにプランを立てる ➪ 計画的に行動する
・車でいうと「ハンドル」
「見たいところや、聞きたいところに」にハンドルを切る。違うな
と思ったら、すぐさまハンドルを切り直す。事前に、しっかりド
ライブプランを立てる
つまり、《思考の柔軟性が弱いタイプ》は、
・好きな方向にだけ、ハンドルを向ける。そして、アクセルは踏みっぱな
しで、ブレーキは踏まない。
・嫌いな方向には、ハンドルを決して切らない。嫌いな方向にいかないよ
うにブレーキを思いっきり踏んで、決して離さない。
・ドライブに出かけるのに、行き当たりばったりで出発する。そして、遠
回りして無駄な時間を費やしたり、いいところを見落として帰ってくる
る。
という行動を示す子どもです。
では、このような行動しながら0歳から7歳まで成長すると「どんな状態で、小学校に上がってくるか」ということを次回書きます。