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《思考の柔軟性が弱いタイプ》のアセスメントとその支援の方法   その8 実例の細部から、支援の方法の本質を学ぶ-② 「違う言葉」で要求する子ども

事例2 本音とは違う言葉で「助けて欲しい」と
    言う子ども。

 算数の授業でのこと。分数の説明をしてから、練習問題を始めた。暫くすると、B君が大きな声で「つまらん」と叫んだ。先生が近づいて「がんばったら、だんだん分かって来るからね」と声掛けしたら「うるさいわ」」と机をひっくり返して暴れ出した。

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【解説】彼が、暴れたのは「分からないか、ら助けて欲しい」と思って、考えた末に「つまらん」叫んだのです。そうすれば、先生が来ることが分かっているからです。
 でも「教えてくれ」とは言ってないので、先生は励ましの言葉をかけたのです。だから「お前、分かってないな。せっかく呼んだのに…」と彼は暴れているのです。

 これも、事例1とおなじです。『頼む』ためのコミュニケーションの方法を教えてあげる必要があります。

【セリフ】
先生「どうしたんだい。大きな声を出して、びっくりするじゃないか?」

B君「つまらないんだ。」

先生「分かった、分数の計算ができなくて困っているんだね(「想像」)。
   違う?」

B君「・・・」

先生「そりゃ、分からないんだから『つまらない』よね(「共感」)。」

B君「つまらない。」

先生「君は、分数が分かりたいんだね(「共感」)。だから、教えて欲しい
   んだろう(「想像」)?」

B君「そう。」

先生「あのね、そういうときはね『つまらない』と言われても分からない
   んだよね。だから、そいうときは『もう一度、教えてください』と言
   うんだ(「覚えて」)。分かった?」

B君「分かった。」

先生「では、『すみません』をつけて1回言ってみてください。その方が丁
   寧に頼むことになるからね(「覚えて」)。」

B君「すみません。もう一度教えてください(「すみません」)。」

先生「はい、いいですよ。1番からやってみようか。」


事例3に続きます。


 

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