育て直し 1988年 1月15日(金) 2歳3ヶ月 「やりとり」は、思いを言葉にするスキルと、自分の意見を聞いてもらえた満足感が発達する
【日記】
今日は仕事が休みだったので、牛乳パックと両面テープでワニを作って遊んだ。ハサミで切るところなど、色々やりたがって手伝ってくれた。👍 口の所のギザギザがうまく出来上がったので、それにふさわしい吊上がった目をつけた。それを見て梓は「悪いおめめ。」と言っていた。👨🎓① どうも「いいおめめ」をつけた方がいいらしい。
パジャマが古くなったので、ダイエーに買い物に行って買い替えた。今までは、ゆるゆるのボタンだったので、自分でボタンをて留めることができたのだが、今度買ったパジャマのボタンは穴が小さくてきついので、自分で留めることができない。パジャマのズボンと上着をつなぐところろのボタンが特にきつい。
それが悔しいのか、私に近づいてくると怖い声で「もっと(ボタンの穴の)大きいの買わないとだめだなあ。」👨🎓② と言ってきた。
👍 【解説】【セリフ】なし 「共感」で褒めてください
👨🎓 【解説】【セリフ】あり
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【解説】①
こういうときに、コミュニケーションすることが凸凹タイプの子どもの発達にとって大切です。子どもの不満を、そのままにしてはいけません。つまり、「やりとり」が必要ということです。
【セリフ】 子どもが「悪いおめめ」と言ったらそれを受けて
父「そうだね、悪いおめめだね(「共感」)。怖いね。」
子「だめ。いいおめめ」
父「でもね、歯が怖くできたから、悪いおめめにしてみたんだよ。」
子「怖い。」
父「怖いのか(「共感」)。じゃ、どんなおめめがつけたいの(「やりと
り」)?」
子「かわいいのがいい。」
父「そうか、かわいいのがいいのか(「共感」)。」
と話しかけて、子どもに実際に描いてもらうのがいいでしょう。
そしてさらに、「それは、普通すぎるわ」とか「かわいいのを書いてよ」などとコミュニケーションが続いていきます。これが「やりとり」です。
「やりとり」は、思いを言葉にするスキルと自分の意見を聞いてもらえた感情が発達していきます。「やりとり」をたくさんすると、それと反比例するようにして「行動で自分の思いを伝えようとすること」と「受け止めてくれないと不満に思うこと」は減っていきます。つまり、問題行動が減るということです。
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【解説】② これは「ボタンの穴の大きなパジャマを、買って欲しかった」と、意味通り取ってはいけません。「想像」で「今までできたことが、できなくなって悔しい」と見抜く必要があります。(実際日記にも「悔しいのか」と書いて、見抜いている)だから、大きな穴のパジャマを買い直しても意味がありません。そんなことをしても、子どもは思いが伝わらなかったと不満に想うだけです。
「想像」「共感」「覚えて」「やりとり」で正しく言語化して、言葉と思いのズレ修正してあげましょう。
【セリフ】
父「ボタンが、うまくはめられないようだね(「共感」)。」
子「できなくなった。」
父「そうだね、前はできたのにね(「共感」)穴が、ちょっと小さいもんの
ね(「共感」)。」
子「もっと(ボタンの穴の)大きいの買わないとだめだなあ。」
父「それて、できなくなって悔しという意味かな(「想像」)。」
子「そうだよ。」
父「それなら、悔しいといわいと。」
子「悔しい。」
父「そう、それでいいよ(「共感」)また、このパジャマでも自分で着られ
るように練習しようね(「やりとり」)。」
子「うん。」
父「毎日使っているうちに、少しずつ穴が大きくなって来るかもね。」
実際的には、こっそりボタンの穴を少し大きくしてあげてもいいでしょう。