Ⅱ 低学年で覚えて欲しい対人スキル 26 「失敗したとき」と「失敗した人にどうするか」を知っている その2
1️⃣ とりあえずさっと「ごめんなさい」と言う。
2️⃣ 失敗した人には「ドンマイ」「いいよ」「気にする
な」とすぐに励ましてあげる。絶対に、笑わない。
相手の失敗を責めることを言わない 【育て方】
これを育てるには、謝ることも教えますが「失敗したら、その後どういう行動を取るのか?」を教えることが大切です。つまり「なぜこうなったのか」自分の考えを言う(言い訳のこと)前に、失敗を取り返す行動、失敗を補う行動をすることを教えましょうということです。
その時のポイントは、失敗した原因の情報や失敗による被害の情報、失敗を補うための情報、その他周りの情報などとにかく「素早く、情報集めてから行動する」ことを教えます。そうしないと、2次的な失敗につながるからです。失敗の原因は、言い訳に使うのではなく、失敗を取り返す行動に使うのです。
「夕食時に、誤って味噌汁をこぼした」という、簡単な例で【セリフ】を書きます。【セリフ】お母さんと子どもの「やりとり」を使っています
子「あっ、やっちゃった。」
母「やっちゃったじゃないでしょう。なんといいますか?」
子「ごめんなさい。」
母「そうだね。取り敢えず、お椀をもとにもどしましょう。それで、自分の
服は濡れてませんか?」
子「大丈夫。」
母「床には溢れてませんか?」
子「こぼれてないよ。」
母「それはよかったね。テーブルの上だけに溢れたのね。さて、このあと、
どうしよしましょう。」
子「うーん。片付ける。」
母「そうだね。後始末したらいいね。そうしたら、味噌汁をこぼしたくらい
なんでもないものね。じゃ、どうする?」
子「布巾で拭く。」
母「豆腐やお上げさんやワカメが溢れてるから、すぐ布巾でふくと大変なこ
とになわよ。」
子「じゃあどうするの?」
母「何かで、味噌汁の具だけ取ったらいいんじゃない。」
子「そっか。じゃ、ティッシュがいいね。」
母「そうね。ティッシュで具を取ってから、布巾で拭けばいいわね。」
子「分かった。」
母「じゃ、やっといて。ママは、味噌汁を温め直して、新しいのを注いどい
てあげるね。」
子「ありがとう、ママ。」
母「どういたしまして。」
【補遺】この記事だけを読んで、なぜ急に【セリフ】など描くのだろうと思う方もおれると思います。時々、質問でもそういうことを聞かれます。簡単に言うと、次のようになります。
具体的指導は、理論ではできません。指導の本質は、細部にあるのです。この場合は、【セリフ】にあります。【セリフ】を読んで本質を掴んでください。すると、自然と原理に沿った【セリフ】が出てきます。そいう意味で【セリフ】を書き続けています。