受け入れの方法とスキル 第4段階 その8
ニックネームの由来で、また、中断しましたが、連載記事を再再開します。現在は、第4段階の説明です。
みーちゃんは、時間割通り過ごしながら、先生の提案する学習準備をやったあと、好きなことをするという段階です。詳しくは、過去の記事を読んでください。
5時間目は、「身体活動」の時間です。みーちゃんは、朝の時間割決めのときに、「トランポリン」と「ボール投げ」を選びました。
トランポリンは、遊戯室に常設してあります。遊戯室に来るだけで、いつもすぐできるようにしておくためです。トランポリンは、感覚統合(五感と固有覚と前庭覚を統合すること)にピッタリの遊具です。
伊藤先生が、トランポリンの上から呼んでいます。
先生「もう、みーちゃんはトランポリン怖くないよね(「想像」)。だんだ
ん、慣れてきたもんね。早く、乗っておいで。」
みーちゃんは、それでもこわごわトランポリンに乗りました。そして、伊藤先生に両手を持ってもらって立ち上がりました。
伊藤「じゃ、いつもの歌を歌うよ。みーちゃんいくよ。『とーんで、とーん
でみーいちゃん。もっととべ、もーととべ、もっととべ。ドッシンーー
ン』」
伊藤先生は、みーちゃんと一緒にとんでいます。そして、ドッシンーーンのときに、みーちゃんを抱っこしてコケます(「愛着」)。みーちゃんは、伊藤先生に抱っこされながら、笑い声をあげます。
先生「楽しかったね(「共感」)。もう1回やってみる(「想像」)?やっ
て欲しかったら、『もう1回』って言ってね(「覚えて」)。」
そう言って、伊藤先生は、みーちゃんの顔を覗き込みます。
みー「もう1回」
先生「よく言えたね(「共感」)。偉いよ。じゃ、もう1回やろうね。」
注)「もう1回」は、子どもが自己選択をしたことになり、自信に
なります。その上、頼み力の練習でもあります。
その後、「ドッシンーン」のコケ方を変えながら5回もこの遊びを続けました。「一人でやってみるか」と聞いてみましたが、みーちゃんは首を横に振りました。まだ、一人ではやりたくないようです。
でも、みーちゃんの方から別の要求が出てきました。
みー「ブルブル。」
先生「そうか、ブルブルをして欲しんだね(「共感」)。分かった、じゃ、
『ブルブルしてください』と言い直して、トランポリンの上に寝転んで
ください。」
みーちゃんは、言い直してトランポリンの上に寝転びました。「ブルブル」は、トランポリンを初めた頃にしていた感覚遊びです。
先生が『バナナボート」の歌を歌いながらトランポリンを太鼓のように叩きます。すると、その振動が寝ている子どもに伝わって、とっても気持ちがいいのです。
みーちゃんは、この遊びが好きになってトランポリンを跳べるようになったのです。でも、みーちゃんは、今でも「ブルブル」が大好きです。
ひとしきり、トランポリンで遊んだので、次は「ボール投げ」です。
その9に続く