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うつじゃなくても、HSPじゃなくても生きるのは大変でさ、
「わたし、ADHDなんです」
前の職場で実習生の教育係をしていた時に、早い段階で発達障がいを打ち明けてくれた子がいた。
友達でも打ち明けるのは難しい人もいる中、実習先の歳の離れたスタッフに告白するのは「どう思われるだろう?」と不安かつ勇気が必要だったと思う。
だからこそ、打ち明けてくれたことに感謝した。 自分の特性を伝えてくれると、他のスタッフと共有して対策を立てれる。発達障害を知らない人がいれば、そこから一緒に勉強して知識の共有ができるからだ。
ADHDの人はマルチタスクが苦手だろうから、一つづつ、ゆっくりと、根気よく何度も教える。本人が慌てているのを少し遠くから見守り、冷静にフォローして、改善点を伝える。それを何度も繰り返せば、できるようになる。
出来るようになった瞬間、本人は嬉しそうにしていたが、それはわたしも同じ気持ちだった。
その人の特性を理解すれば、「なんでもっとこうできないの?」と他のスタッフとの衝突も減り、人間関係もうまくいく。本人のストレスも減るし、まさにいいこと尽くしだ。
他にも精神疾患も言ってもらえれば、上手くいくかは別として、わたしになりに考えて対策したと思う。
だけど、これは別の話で、「HSPなんです」と新人スタッフに言われたことがある。 その時のわたしの内心は「へ~」だった。 それ以上でも、それ以下でもなく、「へ~」以外の感想が出てこなかったのだ。
例えば、ある程度に信頼関係ができている人やプライベートで「HSPでさ」と言われたら、「そうなんだ、実はわたしも」なんて話が膨らむのだけど。
決して医師による診察された病名ではないため、わたしにとっては性格診断の「INFPなんです」や「外向型なんです」と言われることと一緒なのだ。
さらに、仕事においてのHSPは、言われた方としては一方的な言葉の暴力のように感じた。 「HSPなので、繊細なので、傷つきやすいので、お手柔らかにお願いします。」のように聞こえてしまった。
仕事で厳しくされるのは誰だって嫌だ。
だけど、サービスを提供して対価をもらう以上、プロである以上、苦しいことはたくさんある。
そして、反骨心を抱えながらもいつの間にか乗り越えていた。
女性の職場特有のゴタゴタに巻き込まれるのは皆いや。 そこには繊細・鈍感、内向型・外向型は関係ない。
だけど、気持ちに折り合いをつけながら、臭い物に蓋をしながら、なんとかやり過ごしている。
だからこそ、HSPを自己紹介代わりにするのは、少し疑問に思った。
そんなわたしは現在、うつの薬を服用して1年以上は経つけど、だからと言ってうつ病を自己紹介の代わりにはしない。(必要な時は伝える)
結局のところ、うつじゃなくても、HSPじゃなくても、生き続けるということは時には辛くて、苦しくて、不安でいっぱいなんだよ。 というか基本辛いんだけど、その気持ちをごまかしながら、その中で喜びとか、生きがいとかを誰もが見つけてると思う。
もちろんうつは疾患だから、辛いのだけど。
ただそれ以前に、そもそも生きていくのって大変だよねってことを、わたしは他者と分かち合いたい。
だからこそ、わたしにとってうつというのは、わたしを構成する要素の数%であり、 外見で例えると、眉毛のとある毛穴からいつも必ず3本毛が生えるというもの。
そして必ず3本生える毛穴もわたしの外見を構成する貴重な0,000001%なのだ。
(これ本当に困ってる、20年近く2本抜いて1本にしている)
だからこそ、初対面の人には数%程度のことを、自己紹介するには至らないのである。
◇
わたしは声を大にして「しあわせ!」なんて言わない。でも、だからといって「苦しい」とも言わない。昨日はパウンドケーキが上手に焼けて幸せをかんじた日。
今日は、誰かと比較してしまって、少し苦しい日。明日はどっちだろうね?
そんな日々を真っ白なnoteに殴り書きして、その時の感情や、いつしかの出来事を綴っていこう。