お母さんに「あなたの期待を上回っていますか」と聞けますか その1
こんちこれまたずんずんです。
※こちらの記事は、はてなブログに2014年の
前回の記事「お父さんに『私の事愛してますか』と聞けますか」が思いかけずたくさんの方にご覧いただいて、うれしいです。たくさんあたたかな感想もいただくことができ、本当に親子関係の形はひとそれぞれでいろんなドラマがあるんだなぁと考えさせたれました。ありがとうございます。
さてはて、今回はそのコーチングでの体験談の続きです。コーチングとはなんぞや?というのは前回のブログを読んでいただくとして、
今回私は母親に、
「あなたの期待を上回っていますか?」
と聞くことになったわけですが…
なぜこんな事を聞くことになったのか?
そして、そのあとに起こった超絶胸糞展開とは…?(涙)
今回は爽やかさ(?)皆無な感じですがお付き合いくださいませ☆
今回はくそ長いから2本立てだよ!!
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さてはて、週1回のプライベートコーチングで、私は意気揚々とコーチとの待ち合わせ場所となるスタバに向かいました。なんせ前回のコーチングで電話で父親に「私の事愛してますか?」と聞けたものですから、
この国で私ほど勇敢な者はおるまい
と超調子に乗っておりました。
スタバでコーチとおちあい、近況報告をすると、コーチも褒めてくれるもんですから…
超気持ちぃ…
私は、そんな気持ちに酔いしれていました。
そしてコーチは、肝心のマネージャーとの関係がどう変わったかを聞いてきました。
そうです。そもそも父親に愛しているかどうかを聞いたのも権威を恐れる私の心の空虚さを埋めるためでした。不思議なことにこの時、私はあまりマネージャーのことが気にならなくなっていました。彼女は相変わらず人前で叱責するわ、怒鳴るわ、無視するわ、以前と対して変わらないかったのでしたが、私はそれがあまり気にならなくなっていました。コーチングで成し遂げたことのおかげでハイになっていたせいもあるかもしれません。
私はそのことをコーチに伝えました。
すると、コーチは「会社のほかの人はどうか」と今度は私と同僚たちとの関係について聞いてきました。
正直私は自分のチームメイトたちが苦手でした。
彼女たちはうわさ好きで仕事中も上司がいなければ、ひそひそひそひうわさ話をして、時として誰かの悪口を言っているのが私の席のパーテーションごしからも聞こえてきます。時折自分の名前がでたり、自分のことがバカにされているのも聞こえてきて、そのたびに私はうんざりして、嫌な気持ちになっていました。
まあクソのような同僚ね、無視すればいいじゃない
と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、私は無視できず、図らずも常に彼女たちが何か自分について悪いことを言っていないか注意を払うようになってしまったのです。つねにびくびくしている状態です。
これは自分にとってもとても嫌なことでした。
それをコーチに伝えると、コーチは
「あなたは、母親との関係が悪いから女性同士の人間関係も苦手なのね」
と言いました。
おふぅ・・・
この一言は調子にのっていた私のハートにどすりと突き刺さりました。
そうです、コーチングでは、女性にとって同性との人間関係は母親との関係が、異性との人間関係は父親との関係が強くかかわってくると考えられているのです。
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ここで私と母親の関係性について話さなければいけません。
私の母親との関係はあまりよいものという事はできませんでした。
父親は、育児家事に興味がなく我関せずで家庭のことは全て母に押し付けてきました。
母親は専業主婦でしたが「私は女中じゃない」と常に不機嫌で父親の不満を私にたれながし「お金がないからこの家を出ていけない、私のようになっちゃいけない」と言い続けていました。一方で母親は教育ママで、成績が悪ければ殴り罵り、時としてご飯を抜かれました。
私には兄がいましたが、兄は成績が良く地元の天才児でした。そのため、母親は「競争心をつける」という名目で、常に私の事を兄と比べていました。
中学受験に失敗した私に母は「お前の人生はもう終わったんだよ」と言い、
齢12にしてずんずん人生終了☆
みたいな感じで生きておりました。
そして、教師の前で兄と比べて妹がいかに頭が悪いかを1時間ののしられ続け、なぜか毎朝兄には朝食があるのに私には無い、そんなビックリワールドで10代を過ごし、就職して家をでるとこれまた家を出た母親から「金がない」と電話がかかってくる…そんなライフでした。うぅ…しんどい。
なので私は母親とはなるべくかかわらないようにしていました。
しかし同時に、私は母がとても恐ろしかったのです。
ここら辺は親子関係が良い方にはさっぱり何言ってるかわからないとおもうのですが、母親の何気ない一言は常に私を傷つけ私を搾取された気分にし私の心を奈落に突き落とすのです。
だから私は母親からも逃げてきました。
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コーチは続けました。
「あなたは同僚が何を言っているか気になる。常に上司の顔色も気になる。常に他人が気になる。常に自信がない。自信がないということは常に無能感に襲われている」
それは母親が常に私と兄を比べてきたから?
と私はコーチに尋ねました。
だからいつも私は自分が頭が悪いと思って無能感にさいなまれている?
コーチは首を振りました。
「いつあなたが、一番最初に母親に対して『助けたい』と思ったか思い出してみて」
助けたい?
私は困惑しました。
なぜ私の無能感の話をしているのに、母を助けたいと思った話になるのでしょうか?
しかし、この記憶の中になんらかの「思考の癖」があるのかもしれません。私は思い返すことにしました。
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それは3才ぐらいのときでしょうか。寒い日でした。母親と父親が言い争いをしています。父が怒鳴りつけて母が泣き出すのを私は見ていました。怒鳴りつけた後、父は自分の部屋に行ってしまい、残された母が背中を丸めて泣いています。それを見て私はとても母がかわいそうだと思いました。なぜ父親は母親を泣かすのか。私はとても悲しくなりました。
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これが私が母親を最初に助けたいと思った記憶かもしれません。
そして、これはまた私が覚えている限り一番最初の母が父にしいたげられる記憶でした。
その話をコーチにすると、彼女は
「その時にあなたはお母さんを助けたいと思った。でも幼いあなたは助ける事が出来なかった。これがあなたの無能感の始まりだ」
と彼女はいいました。
は?
私は彼女が言ってることがさっぱり理解できませんでした。そんな3歳ぐらいの記憶が今の私に影響してるなんて到底思えません。そして同時に怒りがわいてきました。私はまくし立てるようにいいました。
確かに私の中には母を大切にしたいと思っている自分もいる。
でもそれとは同時に、
母親に自分の人生から出ていって欲しいと思っている。
彼女の人生に関わりたくないと思っている。
それを聞いたコーチは、
「それとこれとは話が別だ」
と言い切りました。
おっ…おぅ
なんという断言力。
私をさえぎりコーチはつづけました。
「あなたは常に長男のように物を考えている。お金を稼いで家族を支えなきゃいけないと思っている。家族を助けなきゃいけないと思っている。でも自分が無能だと思っているので、そんなことはできないと常に将来に不安を感じている。あなたがシンガポールに来たのは「成功」したかったから。成功して収入を増やし家族を支えたいと思ったから」
私は思わず変な声が出そうになりました。
そうです。
私は家族から逃げているというのに、心のどこかで将来は貧しい家族を支えるためにお金をたくさん稼がなきゃいけないと考えてきました。
「将来」のために「いっぱい」お金を貯めなきゃと考えていました。
そのために普通の人より働いてきました。普通の人より無茶もしてきました。たくさん傷ついてきました。全ては自分のためだと思っていたのに、自分の選択だと思っていたのに、私の心の底にはいつも家族がいるのです。私の努力と苦労を認めてくれない家族がいるのです。その家族のためにこんな海外で頼るつてもなく必死に働いているのです。
私はもう泣きそうになりました。
コーチは言います。
「もし、今のあなたが3歳のころに戻って、お母さんとお父さんが口論していたら、それを止められる?」
それはもちろんです。
今の私はめっちゃ頭がいいし、父よりも口はうまいし、
そんなもの余裕です。
それを伝えるとコーチは言いました。
「だからあなたは今お母さんに罪悪感を感じる必要はない。無能感に襲われる必要はない。
今のあなたと幼いころのあなたは違う」
私はうなだれました。
そうです。今の私と過去の私は違うはずです。ですがあらとあらゆる場面で私の過去の記憶が、私のトラウマが私を止めるのです。
「お母さんに電話して『小さい頃、お母さんを助けられなかったことを許してくれるか』聞きなさい」
とコーチは言いました。
私は眉をひそめました。
そんなもの母親が理解するわけがありません。
それをコーチに伝えると、
「お父さんに愛してるって聞けたんだから、簡単でしょ?」
彼女はそう言いました。
なるほど、確かにそれよりは簡単です。
それに母は父よりも話やすい存在です。
分かったやろうじゃないか。
とその日のコーチングは終わり、家に帰った私は母親に電話を掛けることにしました。
しかし、私にはコーチがくれた課題とは別に心に引っかかることがあったのです。
父に愛しているか聞いたように
いままでの人生でどうしても母に聞いてみたいことがあったのです。
それは母親に「あなたの期待を上回っていますか」と聞くことです。
私は常に兄と比べられていました。
頭は兄よりも悪いかもしれません。その代わりに努力をしてきました。
就職したら家を出て、貯金をし、留学費用も自分でまかない、人がうらやむような大企業に勤め、本を出版し、海外で暮らしています。それでも私は自信がありません。
一度も母親に褒めてもらったことが無いからです。
母の期待値はいったいどこにあるのか。
どこまで私は努力すればいいのか。
その期待値を上回るために私はさらに今後の人生を費やさないといけないのか。それはゴールのないマラソンのようで、追っても追っても逃げいって、だから今でも私は満たされないのです。
だから、私は幼少期から続く母親への罪悪感とは別に、彼女の期待値を上回っているか聞くことを決めたのでした。
つづき!↓
※その後、ずんずんさんはなんとコーチになったのだった…!
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