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サーキットのプロフェッショナル達3-1

SGこのマガジンでは、自動車レースの現場で働くさまざまなプロたちの横顔・舞台裏をご紹介しています。今回は、「メカニック」にフォーカスしてみました。「モタスポ!Park」はアジアで一番人気の「SUPER GT(SGT)」に毎回行っているんですが、さすが日本最高峰のレース!関わるすべての人たちが高いプロ意識をもって働いているのを感じます。SGT第3戦は鈴鹿サーキットで開催されたんですが、既に真夏の暑さでした。そんな中でも、レース中の給油作業を行うメカニックは耐火服を着て重ーいタイヤを運ぶ…。でも、表情はクールな方が多いのが印象的でした。

SGTでは給油とタイヤ交換作業を同時に行う事が規則で禁止されています。なので、タイヤ交換要員はその間ベストな位置で出番を待ちます。決して、さぼっているわけじゃないんです。

手に持つのは、タイヤ(ホイール)を止めるナットを緩めたり締め付けたりする「インパクトレンチ」。これもなかなか重いんです。

マシンがピットに入ってくると、まずジャッキアップして持ち上げます。SGTで使われているのはエアジャッキ。オレンジの部分をつなげて空気圧をかけると、マシンの下から脚が出てマシンが浮き上がるのです。

ゴーグル越しに見えるメカニックの真剣な目線がしびれます。カメラマンさん、ありがとう!

メカニックが作業に集中している中、ドライバーもミスなく素早く交代を済ませます。

給油作業も私たちがガソリンスタンドでやるのとはだいぶ違いますね。「リグ」と呼ばれる給油ツールをマシンの給油口に「ガツッ」という感じではめ込みます。このリグも、結構な重さなんです。

そんなピット作業中、規則違反が無いかどうかをチェックするのがオーガナイザーから派遣される係員さん。「TECHNICAL」と書かれたオレンジの耐火スーツを着た人たちです。

タイヤとホイール、レース用なので軽量化が図られていますがそれでも一秒を争うピット作業では身体に負担がかかります。あと、マシンのフロントガラスをきれいにするのもメカニックの大切な仕事。

この一連の作業がSGTでは40~50秒で行われます。給油作業、その際のガソリン流量や作業人数などの規則があるため、F1のように数秒というわけではありませんが、限られた枠組みの中で無駄な動きをなくし、秒単位で仕事をするメカニック。マシンやドライバーもカッコいいですが、モータースポーツには、もっと色んな魅力が隠されているんですよ。

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