エドマンド・グールディング監督『グランド・ホテル』ホテルに集った人々の群像劇
<作品情報>
<作品評価>
70点(100点満点)
オススメ度 ★★★☆☆
<短評>
おいしい水
「グランドホテル」形式と一種の型になるだけあってなかなか面白かったです。男爵が可哀想でしたし、クリンゲラインとフレムヒェンのシーンは泣きました。起こっているのは悲劇ですが、グランドホテルの物語はまだまだ続く、という感じで爽やかに終わるのがいいですよね。
吉原
偶々、そこに居合わせた人々の動きが同時進行で描かれるというスタイルで描かれることの面白さは勿論ですが、あんなにごちゃごちゃした展開の結果起きた出来事もホテルとしては一つの歴史にしかすぎないという清々しい結論がすごく好きでした。教訓って訳じゃないけど、ハービー・デントみたいな医者のラストの言葉がグッときた。
また、本作で非常に印象的な女性を演じているグレタ・ガルボとジョーン・クロフォードが同じシーンで登場しないというところがすごく気になったけど、Wikiの情報によるとギャラの問題からお互いに牽制し合っていたらしい。こういうところも昔のハリウッド感満載だよなぁ…
もう100年近く前の映画で、場面場面の繋ぎは今の映画に比べると多少荒さを感じましたが、内容的にも、一つの映画の形態のオリジナルとしても非常に面白く観る価値のある作品でした。
<おわりに>
一つの型になったハリウッド豪華キャストによる群像劇です。今観てもしっかり面白いのがすごいですよね。
<私たちについて>
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