SFホラー風味の女性讃歌。「ドント・ウォーリー・ダーリン」感想
観終わった後、『これもこっち系か…』って思ってしまった僕はもう曲がっちゃってるのかもしれない。
作品内容をほぼ何も知らずに観たんですけど、これも「男性支配からの解放」がテーマなんですね。
なんかもう、ハリウッドの映画このジャンルばっかりだなってちょっとうんざりし始めました。
アメリカはこういった作品への評価が異常に高いのでわからんですが、日本人の感覚としてはちょっと見飽きているかなー、という感じ。
ストーリー自体は結構面白いんですけど、大きな裏切りはないですね。
主人公たちが生きている世界は仮想現実だった、というのはこちらの予想の範疇を出ないですし。
こういう設定自体は、「マトリックス」シリーズやらで見慣れていますしね。
前半のじわじわビビらせるホラー的な演出は全体的に良かったです。
俯瞰アングルの多様や、時折挟み込むフラッシュバックの映像がうまい。
アリスが動いているにも関わらず鏡に写った彼女は動いてなかったり、途中カーテンを閉めるシーンで人の寝顔(後半の展開を考えると、おそらく伏線)が一瞬写ったりと、気づかないような細かい演出が光っていました。
オリヴィア・ワイルドはまだ監督作が2作目な上こういったジャンルは初監督ですが、かなりうまくやっていたと思います。
ちなみに、初監督作である「ブック・スマート」は個人的にかなり好きな作品でした。
あと、ハリー・スタイルズのビジュアルの幅広さは良かったですね。
現実世界と仮想現実、ここまで落差つけれるんだなーって思いました。イケメンって万能。
主演のフローレンス・ピューは本作での姿が一番可愛く見える気がします。なんでだろう。
色んな役をやってますが、正統派美人ですし裕福な普通の主婦役みたいなのがハマるのかな。
見所はありましたが、佳作まではいかないかな。
ストーリーにもう一捻り欲しかったですね。