家族の成長を描いた堅実な続編。「ゴーストバスターズ/フローズン・サマー」感想
出張嫌いなんですけど、飛行機の中で観る映画は大好きです。
というわけで、気になっていた「ゴーストバスターズ/フローズン・サマー」を鑑賞。
前作「ゴーストバスターズ/アフターライフ」に引き続き、かなり高水準な続編でした。
反抗期を迎えた主人公の成長を描く
前作から3年が経って主人公のフィービー(マッケナ・グレイス)は15歳、兄のトレヴァー(フィン・ウルフハード)は18歳に。
トレヴァーは年齢的に大人に近づいてきたけど、まだ完全には大人扱いされない。
フィービーは思春期を迎えたことに加え、先生だったはずのゲイリー(ポール・ラッド)が急に父親になったことをうまく受け入れられない。
しかも、物語序盤でゴースト・バスターズのメンバーからも外されてしまい、更に苛立ちを募らせる。
全編を通して、フィービーとトレヴァー(まあ、尺的にはほぼフィービーですけど)の等身大な悩みや成長に伴う心情の変化がうまく描けていたと思います。
軸がしっかりしているから、物語が変な方向にブレていかない訳ですね。
家族の関係性を描く部分にかなり尺を割いているため、洋画にありがちな突然の心境の変化とか、違和感のある描写が全然ありません。本作は、この部分が非常に良かったなーと思います。
お馴染みのキャラクターの登場順や出番の持たせ方もよく考えられていて、これまでシリーズを追ってきたファンに優しい内容だなーと思いました。
前半に比べて、後半はちょっと詰め込み過ぎ
前述の通り、物語のテーマやストーリーの筋書き自体は悪くなかったんですが、全体的に見せ場が後半に固まり過ぎかなーという印象です。
前述の通り人物の描写がかなり丁寧でしたが、ちょっとそこに尺を割きすぎたかな。
多分、そういうバランスを考えて序盤に迫力のあるカーチェイスシーンとか入れ込んでるんですけど、それでも中盤はパワー不足感が否めない。
敵のラスボスが出てくるのもかなり遅いので、終盤はちゃんと本作の中で決着つくんだよね?って疑っちゃいましたよ。
また、本作では新キャラのナディーム(クメイル・ナンジアニ)がコメディリリーフとして活躍したり、ゴーストのメロディ(エミリー・アリン・リンド)がフィービーと仲を深めて最終的にかなりのキーパーソンになるんですけど、全体のバランスを考えるとどっちかいない方が良かったのでは?と思ったり。ちょっと、要素が多いんですよね…二人とも演技良かったんですけど。
後半文句も描きましたが、シリーズものの5作目でこの出来っていうのは中々見事だと思います。脚本はかなり丁寧に推古を重ねてるんだろうなーと思いました。
あと、どんなにモサいメイクをしても主演のマッケナ・グレイスの美しさが隠し切れなくなってますね。
彼女の近影をネットで見ると本作では頑張って美しさを隠してたんだろうなーと思いましたけど、それでも全然隠れてない。笑
多分、彼女はこの先ハリウッドを背負って立つスターになると思うので、今の内から出演作を追っておくのも良いかもしれません。