【短編小説風】追いコンって、追い出したくないからやるんだろ
「誠二、来るの遅い!」
扉を開けると、いつもの2人が待っていた。
健人と亮太。僕が大学で所属している広告研究部の同期だ。
「悪い悪い」
くすんだカーペット、劣化したモルタル壁、所々ビニールが剥がれているベンチ。
年季が入った部室は、味があるを超えてボロボロの域に入っている。
「さっさと決めちゃおうぜ」
健人はそう言いながらホワイトボードを運んできた。
これももうボロボロだ。
今日、同期で集まったのは先輩の追いコンの準備。
3人で企画会議だ。
「ダンス案はどうだ。