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ワーママとしてはじめて病気の子を預けて仕事に向かった日。

「私は絶対に仕事を休んではならない。
だってひとり親なのだから」
と意気込んでいた子どもの未就学時代。

今やだいぶ(?)肩の力が抜けてきましたが、
それはお留守番ができるようになったから。
任せられることが増えてきたから。




うるんだ瞳で見上げる我が子をおいて

未就学児は本当に親に「おんぶにだっこ」、
もう文字通りです。
普段は小憎らしい発言をする娘も、
保育園時代は数々の流行病をもらってきては
気弱な目をして私を見つめていました。
手足口病、ノロウイルス、ロタウイルス、インフルエンザ、RSウイルス……

私が焦って仕事に行かなければ、
という気持ちが
子どもにまで伝わってしまったのでしょう。
「ママ、仕事に行かないで」と本当は言いたかったでしょうに、一言も言われませんでした。

保育園から会社に電話がかかってきて「お熱が」と言われた日。
日曜日の夜に限って熱を出した夜。

特に時給で仕事をしていたころは
軽く次の月の給与を
計算しながら、私まで涙目で病児保育の手配をします。

本当はわが子のそばにいたいけれど。

もっとお給料を気にせずにいたかったし、
子どもにも笑顔で「大丈夫だよ、そばにいてあげるから」
と言ってあげたかったけれど。


実家も遠い私は、最大の味方は病児保育。
たまたま私の住んでいる地域には、
周りにたくさんあったので
会社の近く、家の近くと何か所か登録。

しかし、流行病の季節は、どこの病児保育も満室ということもありえます。
下手したらテレアポ業務のように、1件ずつ電話をかけて空いている
病児保育を探すこともありました。

不安で仕方なかった。それは子どもにも伝わっていたでしょう。


病児保育の頼もしさ

軽い小児喘息に近かったときは、
閉院間近の小児科に駆け込んで医師の診断書を
もらって、病児保育に電話して予約することも。

病児保育の先生の、
「大丈夫よ、お母さん。お子さんもここで頑張るから、お仕事お母さんも頑張ってね」
が忘れられません。

額に汗を浮かべ、誰に申し訳なく思って
いるのかわからないくらい謝りながら子どもを受け渡したときに。


最近、育児休暇明けで戻ってきた同僚が、
復帰の次の日から保育園のお呼び出し。
必死で謝りながら帰っていく彼女を見ながら、
あの時の私を重ねました。

「大丈夫、いつか子どもは大きくなる。
丈夫になる。その時まで、お母さんも子どもも
葛藤を抱えると思うけれど、誰かがそれを必ず
わかってくれる」


これから育休復帰されるあなたへ


子どもを預けて働くことは、
想像する以上に葛藤します。
申し訳なさ、ふがいない思い、でも仕事に
感じる誇りや自分で稼ぐ喜び、うちくだく
体調不良……子からもらう病。兄弟でうつしあい、もらいあう。


これから育休を復帰するワーママさんにも
ぜひ心に留めておいてほしいなと思います。

きっと、答えはない。
病気の子を預けて働くことに正解も間違いもない。

私は生活がかかっていたため、
もし誰かに非難されても気にしない覚悟でした。育てていくんだもの。

泣きながら、必死でした。


もちろん、徐々に子どもも病気の回数も減ってきます。
きっと数年後に何となく、
「あの時あれでも頑張ってよかった」と
見えてくるものがあるかもしれません。


その景色が見えるまで。


明日もよき日になりますように。


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