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【私的読書生活】週刊読書録vol.28(2022/7/9〜7/15)
戻り梅雨の様相。
衝撃。
嬉しくない流行も、またぶり返しています。
本を読むことで、当たり前の日々を送りました。
本は活字本でも漫画でも、いつも読み手のペースで寄り添ってくれる。
読書にはそんなセラピー的な効果もあると思います。
さあ、本の森へ。
今週の一冊
まずは本の概要を。
⑴それはどんな種類の本か
医療、臨床、総合診療について
⑵全体として何を言おうとしているか
総合診療とは何か。どのように行なわれるべきか。
⑶そのために著者は、どのような構成で概念や知識を展開しているか
実際の症例を元に、総合診療医が鑑別診断から確定診断に至る過程を示し、「問診」の重要性を語る。
参考:『本を読む本』
以下、感想。
著者は「総合診療」の日本におけるパイオニア(と言っていいのかな)。
「総合診療医 ドクターG」は、1〜2回見たことがある気がする。
全体を見て、細部を見て、鑑別診断して、確定診断してと、一連の流れを粛々と行いながら、検査数値や画像診断だけにとらわれず、知識の引き出しをフルに使い、そして判断は的確に。
かっこいい。
(自分の仕事の観点からしても、大変に示唆的な内容。結果は膨大で地道な工程の積み重ね。心したい。)
そしてあとがきにもあるように、今後どんどん発達してくると思われるAIによる診療。知識量や症例データの蓄積、検査データの分析等はおそらくAIの得意分野であり、近い将来ヒトの能力を越えることだろう。そうなってきた時、医療はどこまでヒトの手によるものであるべきだろう。
筆者は述べる。
“巨大な知と患者さんの心をつなぐ総合診療医”
“機械ができないことを人は行うべき”
“患者さんを思いやるアート”
どれだけAIの診断、診療が進んでも、人同士による共感とか癒しというものは、必要不可欠だと思いたい。
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今週のおすすめ漫画
独特のタッチの絵がかわいい。
お弁当屋さんの男の子にまつわるエピソードがお気に入り。
同じものを食べたいと思う共感が、淡い恋になる感覚はとてもよくわかる。
ある連休の過ごし方で、ボウルいっぱいのポテトサラダを作って、ワイン冷やして、映画をシリーズ一気見する話もいい。
というか、やってみたい。
シンプルなポテトサラダ作って、味変用にナッツとかオリーブとかアンチョビとかピクルスとかカリカリベーコンとかダイスチーズとか、色々準備して、のんびり観ながらだらだら過ごす。
うわ、楽しそう!
食べ物の向こうに人が見える。
そんなほっこりするお話たち。
読んで食べて癒されていただければなにより。
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今週の気になる本
積みっぱなしでなかなか手がつかないシリーズ。
でも今の時代の流れといい、
事件の衝撃といい、
今年が松本清張自体が没後30年であることといい。
今読まなくていつ読むの。
今でしょ!(古い)
なかなかのボリュームだけれど、少しずつ読みたい。
せめて今年中に!
ちなみに「松本清張、没後」と検索して知ったこちらもかなり気になる。
【著者インタビュー】
この中で著者高橋敏夫氏は、「松本清張のよみがえり」の必要性を述べているとのこと。
全く同感。
この本が出た2018年の時より、2022年の今、さらに一層、松本清張の洞察力と筆力で、この混迷を描いてほしい。
切に思う。
寄り添ってくれる本がやや多すぎて、そしてまた積読本が増えるそんな毎日。
癒されてるのか追われてるのやら、苦笑。
最後までご覧下さり、ありがとうございました。
次の週も楽しく読んでいきたいと思います。
皆様にも、素敵な本との出会いがありますように。
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