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【ゆる書評】松本清張 「疑惑」

【内容】
雨の港で海中へ転落した車。妻は助かり、夫は死んだ―。妻の名は鬼塚球磨子。彼女の生い立ち、前科、夫にかかっていた高額な生命保険についてセンセーショナルに書き立てる記者と、孤軍奮闘する国選弁護人の闘い。球磨子は殺人犯なのか?
Amazon(「BOOK」データベースより)


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2022/8/8、表題作「疑惑」読了。


一見、「後妻業」的な犯罪の法廷劇。

しかしそこに松本清張の仕掛けがある。

実際はマスコミによる冤罪の作られ方を糾弾する話になっている。
そしてその作られた「疑惑」に、自身が飲み込まれ、正常を失っていく様も描かれていく。

先入観や扇状的な報道の問題、そして人を裁こうとすることの難しさがこの話の本当の怖さだ。

物語の最後の最後、その怖さに飲み込まれた登場人物の描写に、心底ぞっとさせられた。


と、こんな感じで読んだ本の感想も、【週刊読書録】とは別に時々あげてみようかなと思います。

今回は第一弾。

かぶらないように出来るだけ気をつけますが、もしかぶっていたら、それだけ気に入ったんだなぁとあったかい目で見ていただければ幸いです。

ちなみに今回の感想はもっともっと長く、色々自分なりに考察して書いていたのですが、うっかり保存をし損ねて、全部消えてしまった(つらすぎてたしかここでも呟いたはず)。

一度吐き出してしまった感想って一言一句までは思い出せないですよね…。
仕方なく再度書いたものです。

今度から保存気をつけます…涙。

最後までご覧下さり、ありがとうございました。

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樹田 和(いつきた なごむ)
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