ご機嫌な自己中
自分の機嫌の悪さを家族や他人のせいにしてしまう時、体の中に澱が産まれる。
その度に私はハッとして、目の前の私をまずは幸せにしようと何度も誓う。
定期的に自分の中の感情を整理して、知らぬ間に溜まっていく澱みを掬い取る。
大体の不機嫌の原因は、自分のやりたい事を後回しにしているから。
ほんの些細な事ですら、後回しにされてきた自分からの恨みは強烈だ。
不機嫌を吹き飛ばす時、他人よりも自分事の為だけに動く時の方が勇気が要る。
本当にやりたい事を封印して、社会の駒になっている方が楽なのだ。
人の為に。
人の為に何かしなくちゃ。
ずっと、私もそう思ってきた。
だけど、空っぽの私がそもそも他人に渡せるものなんて元々無かった。己の身を擦り切らして、それでも何かを渡したかった。
その時に、私は病気という強制終了をくらった。人の為に何かする前に、本当は自分の為に体も心も、まずは満たされなくちゃいけない。
それに気付いてから、私は私の為に全力で生きた。その時に私は良い意味での自己中になれた。
そうしたら、やっと周りの人に渡せる宝物が私の中に産まれた。