小説『いいねの数だけ死体が増える』 #0プロローグ「いいねの予感」
主人公は,自称ルポライターの「私」。ある日,SNS上で“いいね”の数と連動するかのように世界各地で死亡事件が起きている,という噂を聞きつける。最初は荒唐無稽な都市伝説かと思われたが,投稿者自身が「次のいいねで私が死ぬ」とつぶやき,それが現実になった事件を目の当たりにしたことで,一気に信憑性を帯びる。
やがて主人公の前に,歯車だらけの身体を持つ「ゴーレム」が現れ,何かを訴えようとするが,言葉を発しない。さらに闇に溶けるような「影のフェニックス」が,死体の側に度々現れては闇へと