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痛いところが悪いわけではない。

痛いところが悪いわけではない。


症状が出るには必ず原因があり

そこに症状を出さないといけない理由があります。

患者さんを見ていてよくある思い込みが「痛いところが悪い」

と思うことです。

場合によっては痛いところが悪い場合があるものの、

痛いところが悪いのではなくて別のところに原因があること

が圧倒的にあると思っています。

つまり

「症状というのは結果である」

ということです。


だから

「結果にアプローチ」をするのが「対症療法」であり

その反対に「原因にアプローチ」する「根本療法」です。

以前は人間が機械であったらどんなに簡単か。

と思っていましたが

機械も症状が出ているところを治しても

治らず別のところに原因があったりしますよね。


症状は結果であり

そこにアプローチをしても根本的に治るわけではありませんが

現在の医療の実態は

医療者側も、患者側も残念ながら結果にしかアプローチをしませんから

共依存の関係を構築して医療費がとんでもない額まで膨れ上がるという結果を招いています。


マスコミは医療費が高騰しているのが問題だ。

と言っているけれど行う政策は常に対症療法しかしていません。

これで医療費の高騰など防ぐことができないのは誰でもわかることです。

医療に限らず、社会の問題も同様です。

対症療法が必要な時は確かにあります。

だから対症療法的対策も必要ですが、あくまで対症療法です。


根本的に問題を生み出すシステムに対してアプローチをする議論をしない限り

社会の問題は生まれ続け問題は山積みになります。

そうしなければ何も変わりません。

身体の症状も、社会の症状も根本を解決していくには

結果という問題に対しての原因にアプローチしなければ

永遠に解決することなく私たちは苦しむ「地獄」が待っている

と思います。


【大森裕介】

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