命のやり取り

命のやり取り

私は屠殺業をしていましたから

毎日何百という「死」を見届けてきました。

そして

毎日たくさんの死を見てきて

私の命は誰かの命をいただいてあるであって

その自分の命もいずれ誰かの命になる。

それが生命の循環ではないかと。

そうやって命が巡るのが自然ではないかと思ったのです。

それは

私は屠殺を経験して「命とは？」ということを考え直すことができました。

それまでは

「命を大事にしよう」とか当たり前に思っていたけど、

「命がなんなのか？」と考えたこともなく

ましてや「命とは？」を周りがそう言っているからそうしていたのです。

現代人の特徴は

命のやりとりをすることが昔に比べて極端に減っています。

無論戦乱が起きていなく

猛獣に襲われることもないのは大事なことだと思いますが、

「生活の中で命のやりとりをすることがないのです」

「生きている他の命を自分の命にするための行動が減っているのです」

【自分で育てた動物を絞めて食べる】

【自分で育てた植物を刈り食べる】

【自分で育てた動物を交配させ子どもを作りまた食べる】

【自分で育てた植物から種を取り育てまた食べる】

以前の日本では当たり前のことがもう当たり前ではありません。

無機質に並べられた野菜や動物を手に取り買っていく。

そこに命のやり取りはありません。命のいの字もありません。

そのようなものを食べている人たちが「命が・・」と言っています。

私からすればただの情弱者と一緒です。

「どの口が言っているの？」と思っています。

動物も植物も同じ「命」です。

動物も植物も他の命をいただき生きて

自分の遺伝子を次に残そうとします。

それが命の摂理であると思います。

ですから

「動物の命が・・・」と言っている人に違和感を感じ

「動物の命が・・・」と言っている人たちは

【ただの差別主義者、ご都合主義の情弱者である】

と私は思っています。

命のやり取りを知りましょう

命のやり取りを感じましょう

それが命のやり取りがなくなった現代において大事なことだと思います。

【大森裕介】

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