研究がうまくいかないときってつらくない?
こんにちは、ゆーです。
今日は、研究者の日常を一部切り取ったお話。
研究やってると、さっぱりうまくいかないときがあるんですよねぇ。
いろんなことを試しても、もう呆れるぐらい何もうまくいかない。
企業に入ってからは、さほど経験はないですが、学生の頃はなかなか…。
学部で1年、修士で2年、博士で3年の計6年を過ごしました。
うち2年ちょっとぐらいは、ゴミのようなデータしか出ませんでした。苦笑
…ほぼ半分やんけ!
もちろん、2年間ずっとではなく、1年ずつの2回に分けられます。
一回目の1年は、修士1年生の初期から2年生の前半ぐらいまで。
このときのフェーズとしては、現象自体は見つけてるけど、あまりに結果が芳しくなく、精度をあげていくところ。
1年ぐらいやってたんですが、にっちもさっちもいかない。
「あぁ萎えるわぁー」とか思いながら、日々過ごす。
ただ、恐怖の時間は突然やってきた。
先生「全然あかんやん。もうやめるか?(訳:さっさと次の見つけて切り替えろ。無駄に過ごすな。)」
…はい?
ここまでやってきて、やめるんですか?
修士のペーペーであるボクにとって1年も注いできた時間は捨てられませんでした。
サンクコストってやつです。
今でこそ、「こんなもんうまくいくか!」と思えば、どれだけ時間をかけてきたものでも、割とスパッと捨てられるようになりましたが、当時のボクには無理!
先生「じゃあ今週いっぱいな」
これだけ言い残して、とりあえず放置されました。
え?1週間しかないの??
1年やってダメだったのに、1週間で打開策を見つけろと?
まじかよ!!!
ここからはもうダメ元の案の連発!
絶対に辞めたくない。
「こんなんうまくいくかよ笑」っていうのまで検討しました。
…すると?
まさかの良い結果出たーーー!!!
人がせっかく驚かそうと良い結果を溜め込んでるのに、ボクのいないところで先生が勝手に結果を見たみたいで。
先生「おい、お前なんかええの出てるやんけ。しゃあない、続けるしかないなぁ。」
なんや、しゃあないって。笑
やめる気満々やったやん!!
とまぁこんな感じで、なんとか戦いに勝利。
なんとか事なきを得ました。
いやぁ人間、追い込まれたら色々やるもんですね。
なんとかなるもんです。
うまくいかないからと腐ってる場合ではないのです。
こんな感じで、一度目のスランプは乗り切りました。
問題は2回目(博士1年)。
このときは、そもそも手元に扱う材料すらない。
全く新しい何かを見つけてこないといけない(博士課程に進んでいたので、当たり前っちゃ当たり前のことですが…)。
以前も書いたことがあるんですけど、勉強をろくにしてなかった。
なので、何をしたら良いのかもわからない。
でも、先生には実験しろと言われる。
で、とりあえず、テキトーに試す。
当然、結果はボロボロ。
な・に・も、生まれない!!!!
死んだ顔で過ごしてましたね〜笑
しかも、たまたまなんですが、同じ研究室の他の学生全員が何かしらの研究を進められてるという。
「え?何もないの俺だけ?」
タイトルから、「こんなときはこうしよう!」みたいな、あたかも解決法を書く雰囲気を醸し出してますが…。
ただの根性論です。笑
負けず嫌いを発動。
絶対何か見つけてやると思いましたね。
でも、さすがに気持ちだけでやっていくのは無理。
そこで、少しだけ割り切りました。
多少、実験してなくて怒られてもいっか、と。
どうせ結果が出てなくても怒られるし、実験してなくても怒られる。
うん?これ無駄にやり続けてても、どっちにしろ怒られるやん?
「じゃあ、やめたれ!!」って感じです。
まぁゼロにするのも、ちょっとあれだったんで少しだけ実験して、すぐにデスクで勉強の日々。
その結果、切り替えてから半年ぐらいで新しいの見つけました。
いやぁよかったよかった(急に決着…笑)。
ここでの経験で何を得たか。
「…頑張ればなんとかなる!」なんてことを言いたいわけではありません。
2回のスランプどちらにも共通してるのは、今までのやり方を一度捨ててみたこと。
こうやっていうと、「もっと早くからその選択肢できてたんじゃないの?」と。
確かに一理ある。
でも、人間”そこまでやり続けてきた方法が良くない”なんて思わないもんです。
だって、大きな失敗してないんだもの。
結局、追い込まれたときに、どこまで捨てて新しいものを取り込めるか、なのかなと。
ちなみに、うまく行き始めた半年後には、とある事情で見つけてきた研究も進められなくなった(不正とかではなく、ちょっとした政治的な事情です。とはいえ、悲しい…)。
でも、耐性がついていたのか、はたまたやり方をなんとなく身につけていたのか、次のテーマを見つけるまでには、そう時間はかかりませんでした。
このときばかりは、「あー、ちゃんと成長してるんだなぁ」と実感。
今も方法の改良を重ね、企業に入ってからも研究テーマは割とすぐに思いつきます。
なんなら、研究以外のことでも同じプロセスでアイデアを思いつくことができる。
これだけでも、博士号を取るまで研究をしてきてよかったと思える!
(もう少し、言語化できたらアイデアの出し方も書きます。)
今回、言いたかったのは、“ボクはたまたま負けず嫌いでしたが、そんなこと関係なく、苦しいときは思い切って何か捨ててみるのはいかが?”ってことです。
確かに、自分の中の先入観を捨てるのって難しい。
そんなときは幽体離脱するように自分を見てみてください。
そして、自分を操ってみてください。
あとは…他にも何かあるかな?
直接相談に乗れれば一番良いんですがね…。
直接お話しできない人にもお役に立てるよう、具体的なところもどんどん書いていきます!
乞うご期待!!