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【劇場版ウマ娘 感想】感情移入できずにむなしい気持ちになった微妙な作品【期待外れ】

※このレビューには批判的な内容が多く含まれています。映画鑑賞前や、映画を楽しめた人の閲覧はおすすめしません。



期待外れだった。
ROAD TO THE TOP(以下、RTTT)を100点とするなら、劇場版ウマ娘(以下、新時代の扉)は15点だろうか。

RTTTは目頭が熱くなるシーンの連続だったが、新時代の扉は冒頭の15分だけ。その後は見たことのない化け物が登場するギャグシーンや、隠れウマ娘などの小ネタに気を取られる自分がいた。
「わたしは何を見にきたんだ・・?」
むなしい気持ちになった

RTTTは、メイン3キャラに等しく感情移入できた
トプロの諦めない心。アヤベさんに課せられた十字架。オペラオーの強い信念。尺は短いながらもはっきりと描かれている。心の中からあふれ出る想いが止められず、5月のLoHでアヤベさんを出した。


新時代の扉では、誰にも感情移入できなかった。カフェやダンツのエピソードはほとんど無い。タキオンやフジキセキの心情変化は、視聴者の想像に委ねすぎている。主人公のジャングルポケット(以下、ポッケ)ですら、『なぜ勝ちたいのか』『なぜ最強になりたいのか』がまったく分からない。
「男の子なら勝ちたい主人公に共感して当たり前だよね?」
「描かなくても分かるから」
とでも言われているかのようだった。

新時代の扉は、ポッケ、フジキセキ、タキオンの3人で成立する物語だ。

  • ダンツフレームが大舞台で輝きたい理由も、

  • カフェが追っている『おともだち』の話も、

  • オペラオーが覇王にふさわしい強さを得た経緯も、

まったく分からない。
劇中で触れることなく『そういうもの』として、扱われる。

ダンツフレームとカフェは同期だから。
オペラオーはあの時代の強者だったから。
それだけの理由しかなく、雑に描かれている。
架空ウマ娘に置き換えてもまったく影響が無い。

ウマ娘の魅力は、サブキャラにも感情移入できることだ。
2期のライスやRTTTのアヤベさん。アニメをきっかけにファンになった人は多いだろう。

新時代の扉では、カフェやダンツに感情移入できない。
彼女たちがポッケに与えた影響は0に等しい。
ポッケの成長のほとんどが、タキオンとフジキセキによって作られている。

「こんな内容なら、予告からフジキセキを重要キャラにしておけよッ!」

ハッとした。
わたしはこの一言を言いたかったのだ。

メインビジュアルを見ても、舞台挨拶を見ても、新時代の扉は同期4人組の物語に見えるではないか。なら、その4人をもっと描け! ダービーで架空ウマ娘をチラ見せする暇があるならカフェの大事なレースを描け! くだらないギャグシーンを入れる余裕があるならダンツの心情をもっと描け! 本編と関係ないウマ娘を登場させるぐらいなら同期4人組に没入できる演出を増やせ!

こんな無駄が多い映画は見たくなかったのだ。。
もっともっと、同期4人組に没入したかった。
シーンが切り替わるたびに、隠れウマ娘探しなんてしたくなかった。。
「ダンツが実装されたら絶対引く!」と言いたかった。。
「次のチャンミはカフェで優勝する!」と誓いたかった。。
あまりにも悲しい。

Xを見る限り、評価は高いようだ。スポ根アニメ好きの人には高評価らしい。
レース中のウマ娘の表情には迫力があったのは事実。開始15分ごろのオペラオーのレースシーンは鳥肌ものだった。
わたしにはあそこがクライマックス。だから15点。

新時代の扉はグレンラガンファンに刺さる内容だったらしい。気になってグレンラガンの評判を調べた。
なるほど、妙にしっくりくる。少し胸がスッとした。


来週も見に行くつもりだったが取り消し。
映画のことはいったん忘れて、チャンミに全力投球しよう



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