#ダイバーシティ
『愛という名の支配』
ドイツの精神学者エーリッヒ・フロムによると、愛とは「愛する者の生命と成長を積極的に気にかけること」であり、その要素は「配慮、責任、尊重、知」だという。しかし本書のタイトルにある「愛」とは、それとはまったく別物の、なんとなく幻想として漂っている概念としての「愛」である。
それは抑圧者にとっては都合のよい隠れ蓑になり、被抑圧者にとってはその立場で満足するための言い訳になり、両者にとって他人または自分
『The Bold Type』が描く、身近な人間関係における多様性の摩擦
最近の欧米の映画やドラマを見ていると、多様性への配慮がありありとわかる。その一方で、時間的制約からか、あるいはストーリーの本筋との兼ね合いなのか、その多様性が日常レベルで起こす摩擦については描かれていないことが多い。
たとえばNetflix映画『好きだった君へのラブレター』の主人公はアジア系だ。母親が韓国系という設定で、韓国の文化を継承していることはアクセサリー的に描かれているのだが、オレゴン州