競合設定の重要性と比較ポイントについて
何かビジネスをする際や社会に価値提供をする際、提供しようとしている価値に対して競合が存在することがほとんどです。
今回は競合設定の重要性と、設定した競合と自分達の価値提供をどのように比較するかの話をしたいと思います。
競合がいないことはほとんどない
まず大前提として、いくつかこうしたテーマのビジネス書にも書かれていますが、提供する価値に対して競合がいないということはないです。
「競合=直接的に価値提供が似ているもの」を対象としがちですが、実際には代替え手段として存在するような価値だったりがあったりします。そうしたケースでは、その代替え手段を競合として見るか判断する必要が出てきます。
直接的な競合例
ぐるなびとホットペッパー
リクルートエージェントとDODA
各自動車メーカーのタイプ別の車(軽自動車、普通乗用車など)
間接的な競合例
「東京-大阪間の移動手段を提供するバス会社」視点で見る場合、直接的な競合は値段や移動時間などが近いバス会社になりますが、間接的な競合で言えばJR東海の東海道新幹線や航空会社も同区間の移動手段を提供しているので競合と捉えることもできます。
競合を多く設定しすぎない
競合サービスが多い場合、全てを競合設定して比較し始めると時間がかかる割に得られるものが少ない状態に陥ることがあります。
個人的には競合を多くて3〜5ぐらいにし、それ以外は業界全体の状況を俯瞰して追うのが良いと思っています。
絞り込む場合の選定ですが、1つは対象業界のNo1、No2を入れましょう。それ以外に自分達と似た価値提供をしているところと、近年伸びているところを入れるとバランスよく見ていけるかと思います。
価値提供している業界全体も見る
競合が多い場合、全部の価値提供を見るのではなく、いくつか絞った上で残りは業界全体を見るという話を上でしました。
業界全体を見ることのメリットしては、「業界全体が今後伸びるのか?」「今設定している競合が比較対象として良いのか/見直すべきか」「業界の中で足りてないもの、差別化できているものはなにか」などを定期的に知るきっかけになります。
競合比較するポイントは、自分達の追う指標を可能な限り含める
競合比較をする際、絶対に外せない比較ポイントとして、自分達の追う指標で調査できるものは漏れなく含めることです。
細かい数値などを追うことはできませんが、IRやプレスリリース、イベント公演、製品カタログなどでの発表情報などから取れるものは追うようにしましょう。
競合比較する際は、ユーザー/利用者体験視点を含める
どこまでするかもありますが、詳細に行う場合は競合製品を使ったユーザーインタビューまで行えると、一番情報が取れると思います。
ユーザーインタビューまで無理だとしても、利用するユーザーのペルソナを仮定し、ユーザーストーリーの中での使われ方などを比較しましょう。
機能比較も忘れずに
上記の比較以外に、単純な機能比較をするのも忘れずに行いましょう。マトリックス表などで、自社と競合での機能サポート対応表などを作っておくとわかりやすいと思います。
競合比較のポイントは「数値化」できる項目
競合比較といっても、主観的な部分ばかりでは意味がそれほどありません。
主観的な部分もあってよいと思いますが、基本的には「数値化」できる項目に絞る、もしくは数値化できるようにしましょう。
数値化することで、正しく競合比較して判断してくことができます。ただし、無理に難しいのに数値化してしまうと、判断を狂わせることになるのでやめましょう。
定量的に見れる部分は可能な限り提供的に見つつ、難しい部分は定性的に見る視点があると良いです。
他にも細かい点を上げ始めるとまだまだ出てきますが、そこまで書くと長々となってしまうので、今回は主要なポイントの紹介で終えたいと思います。
もし、需要がありそうなら、番外編的に細かい視点の紹介もしたいと思います。
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