大学院1年目の読書録 その3 「地域ブランドとシティプロモーション」
授業が始まって1ヶ月近く…。まったく慣れずに、授業に出席する時間捻出で精一杯。その日の課題はその日に見て確認して…その日暮らしのアリエッティ。読むべき本も進まずアップアップしています。ご無沙汰しておりました。
何冊か並行して読んでいて、やっと3冊目読了できました、ゼイゼイ。
「地域ブランドとシティプロモーション」
今までまったく馴染みのなかった、行政のプロモーション、いわば販促活動ですね、の取り組みについての事例集です。
実はガイダンスを覗いたら、予想以上に(失礼)面白くて、このテーマの講義も取ることにしたのがきっかけ。行政機関に勤めているわけでもなし、縁のない世界…と思ってた(というより、観光プロモーション以外、あまり意識したことがなかった)けど、地方自治体も、企業と同じように、急速に進む少子高齢化などに、手をこまねくことなく、いろいろ取り組んでいます。特に既知の土地などが紹介されていると、とても身近に感じ、さらに自分の住んでいる地域への貢献などについても、いろいろ考えさせられたのでした。
プロモーションの前に、まずは「地域ブランドの確立」が重要。考え方は民間企業の取り組みと同じですね。ただ難しいのは、いわゆる「お役所」としての縦割り組織。最近は多少変わってきているようですが、自分が行政機関に勤めていたら、悩んだろうな、と思うところです。
で、元に戻るけど、そもそも「シティ・プロモーション」の定義、というよりさまざまな政策目標があるわけですが、本書の中で例を挙げています。
自治体の存在意義「地域住民の福祉の増進」(地方自治法第一条のニ)を前提にしながらも、自治体の置かれている課題によって、取り組みもさまざま。観光振興か企業誘致、IターンUターンくらいしか思い当たらなかった自分、自治体の皆さん、ごめんなさい。いろいろあるよね、そりゃあ。
で、その具体例として、全部で13自治体の14の事例が紹介されています。
中身は書くとネタバレになって申し訳ないので、ご興味があったらご自分でぜひ読んでみてください。地域の置かれている状況により課題もさまざま。取り組みの方法もさまざま。
そしてそれらがうまくいっている共通項は「ストーリーがある」。
マーケティングで一番大事なこと、それは相手に「ストーリーを伝える」こと。民間企業でも自治体でも、考え方の基本は同じでした。
と言った具合で、紹介事例が具体的なので、自治体に勤めている方々、必ず自分のところにすぐに実行に移せるヒントが見つけられるのでは、と思います。
地方自治体に勤めている友人たちの仕事が、ちょっとだけ身近になりました。