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ラン x ローライ実践編⑤ どうやって持ち運ぶか(ウエストバッグ)

ローライ35Sをランニングカメラとして使う『ラン x ローライ』のポイントを少しずつ書いています。今回は、どのようにこのカメラをランニングに持ち出すかというテーマの後編、ウエストバッグについてです。ラン x ローライ実践編の全体像については、こちらをご覧ください。

ウエストバッグ

リュックと比べてウエストバッグは、容量は限られますが軽くてコンパクトです。背中のべっとり汗も避けられるので、いいものはないかといくつか試してきました。そのひとつがオスプレーのタロン4です。

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名前のとおり容量が4リットル。左右にウォーターボトルを差し込むことができ、そのほかに背面のメイン収納(上の写真でオスプレーのロゴがある部分)と、ヒップフィンの収納があります。下の写真はヒップフィンのポケットです。ちょうどぴったりぐらいの大きさ。写真ではそのまま入れていますが、実際に使うときは必ずジップロックの袋などに入れて汗がつかないようにしています。

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こちらはメイン収納。結構余裕があります。前回書いた、グレゴリーのパデッドケースに入れた上でここに収めることも、十分にできます。

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デザインもいいし、ウォーターボトルを2本入れられるところもありがたいウエストバッグですが、ひとつ欠点があります。ヒップフィンの先端から出ているベルト(これで腹の前面でバックルを留め、キュッと腰回りにあわせて締める)が細く、ここにすべての荷重が来ることです。締め付けが弱いとかなり揺れ、揺れないようにときつめに締めると腹のまわりに圧迫痛が出てしまいます。私はこれで30kmちょっと走った後、数日間痛みが続きました。

圧迫痛は個人差があるのかもしれませんが、ウォーターボトル2本とローライ35Sを入れると、このウエストバッグ自体の重量と合わせて2kg近くになります。それを細いベルトで支えて腹に負荷をかけ長い距離を走るというのは、私にはちょっと厳しいです。

この「ウエストバッグの腰ベルト問題」にひとつの解決法を示しているのが、ノースフェイスがトレイルランナーの鏑木毅さんと共同開発したエンデュランスベルトです。バックルとベルトで締めるのではなく、その部分を太いベルクロ(マジックテープ)にしたことで、ピタッと腰回りにフィットさせつつ圧迫痛を避けられる作りになっています。体に密着する面積が増える分、夏はベルト式よりも暑そうですが、それを考えても利点は大きいと思います。

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背面にアルミの棒が入っていたりとしっかりした製品ですが、収納力はさほど大きくないように感じます。商品説明では3.5リットルとありますが、小さめのポケットが多いです。ローライ35Sを入れることができるポケットは二つありますが、取り出しやすさを考えると、左の腰骨あたりの位置にくるメッシュポケットに入れることになるでしょう。

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サイズ的にもうひとつの候補となるポケットはちょうど背中にあるので、出し入れに苦労します。

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個人的には、このエンデュランスベルトに水ボトルが2本入れられればもっといいのにな、と感じます。とはいえ、ドリンクもローライ35 も補給品も入れることができるのは重宝します。私が知るウエストバッグの中で、いちばん『ラン x ローライ』向きの一品だと思います。

ただ、何年にもわたって販売されてきた製品ですが、アマゾンで調べたら「在庫切れ」となっていました。もしかすると生産終了となってしまったのかもしれません。だとすれば残念なことです。でも、中古品を探せばまだまだ入手できるはずです。新品の定価が一万円ほどとそれなりに高価な品だったので、ほどよい中古を割安で手に入れるというのはひとつの方法だと思います。

最後に紹介するのが、コロンビアの1.5リットルの小さなウエストバッグです。もう10年ぐらい前に入手して、でもあまり使い道がなく長らくしまいこんでいたものです。名前を調べたら、エポーレット・ヒップバッグというようです。現在は廃盤品です。

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これも、腰回りをしっかり締めようとすると圧迫痛が出ます。1.5リットルというサイズだと、大したものは入れることもできません。手放してしまおうかと何度も思ったことがありましたが、ラン x ローライを始めてからぐっと出番が増えました。ローライ35Sを入れて、ウエストバッグではなく肩に斜め掛けするのです。

その状態でベルトを適度に絞めると、揺れがあまり気にならなくなります。斜めがけする分には腹回りで使うほど締め付けないので、圧迫痛が出ません。また、リュック ほどは背中に密着しないので、汗の影響が大分と少なくてすみます。そして、カメラを使うときは斜め掛けしたままウエストバッグを体の前面に回して出し入れできます。この点も、リュック よりもずっと便利です。

容量が少ないとはいえ、ローライ35Sと、ウイダーなどのエネルギージェルぐらいは十分に入ります。

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カメラだけなら、先日書いたグレゴリーのパデッドケースに入れたローライ35Sを収めることもできます。出し入れが少し窮屈になりますが。

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パデッドケースを直接ショートパンツのベルトに付ける方法と並んで、このウエストバッグは、私がランニングでよく使っているローライ35Sの持ち運び方です。ごくシンプルなウエストバッグなので、同じぐらいの容量のものを手に入れれば、大体同じことができると思います。

ここまで何回かに分けて、ローライ35Sをランニングに持ち出す際のポイントを記してきました。他にも「これは使える」というギアは色々あると思いますが、ここに書いてきたことは全て、私が自分で試しながら考えてきたことです。幾らかでもご参考になればうれしいです。


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Sampo(山帆)
いただいたサポートは、ローライ35Sやローライフレックス2.8Cなどで使用するフィルムの購入や現像などに使わせていただきます。