雑木林でクワガタに出会うラン
日ごとに蒸し暑さが増してきました。この時期の山ランの楽しみは、ときどきクワガタに会えることです。全くの偶然ということもありますが、大抵は「ここならいるかも」とピンポイントで場所を見立てて走るルートに組み込みます。それが当たって出会えたときのうれしさは格別です。
クワガタというと夏休みのイメージがあります。でも、場所にもよるのでしょうが、私が走る辺りでは梅雨の晴れ間、6月の今頃の方が会える機会が多いように思います。
夏休み頃にはカブトムシが増え、クワガタはあまり見かけなくなります。カブトムシの方が強くて、クワガタを追い払ってしまってるのかもしれません(カブトムシのずんぐりとしたボリュームの大きさや脚の強さ、爪の鋭さを考えると、クワガタは角がないメスのカブトムシにも押し出されてしまうのでは?と感じます)。
時期が早めだと、蚊も、樹液に集まるスズメバチもまだ少ないように思います。昼間見に行くときは、スズメバチに十分気をつけなくてはいけません。薄着で汗をかいているランナーにとっては蚊も大敵です。その意味でも、真夏よりも今ごろの方が私にとっては行きやすいのです。
探しに行くポイントは、何といっても樹液を出すクヌギやコナラの木です。
昼間に目で探すには、樹液そのものよりもそこに集まるチョウ(名前は知りませんが、薄い褐色の羽をしたもの)をきっかけにして見つけることが、私は多いです。
そしてそれ以上に、樹液が発酵した甘酸っぱいお酒のような匂い。初夏から秋に山や林の中を走っていると、しばしばこの香りに気づきます。急いでいないときは、そこで少し足を止めてどこから漂ってきているのかを確認するのです。
昼間だとクワガタがいないことも多いですが、行きやすい場所であれば夕方や早朝に見にくることができます(山奥や足場が悪いところは、暗い時間に訪れるのはやめておいた方がいいでしょう)。
10年以上ランニングを続けるうちに、クワガタに出会いやすい場所を数か所、見つけることができました。それらのポイントを回り、「今年もちゃんとクワガタが来てるな」と確認していくのがいまの時期の楽しみです。
種類が見分けづらいメスのクワガタの判別などには、こちらの本を参考にしています。表紙に大きく出ているミヤマクワガタ、格好いいですね。ミヤマクワガタを自然の中で見てみたいな〜というのが、今年の目標です。