今年の収穫隊をどうしよう…続き
あれから数日が経ったある日、
アレッサンドロから連絡があった。
「お宅のねオリーブ畑を見てもらったんだけれどね、100kgあたり80ユーロくらいって言うんだけれども、どうしよう。」
相場でいくと、少々高いのだそうだ。
でも、昨年は、時給だったし、
重さから換算すると、もっと高かった。
ここのところ、収穫隊の値段は年々高くなっていて
労力がかかる割に、収穫量が少ないことから
時給で計算するところが少なくない。
それを、収穫量でやってくれるのだから、ありがたいと思う。
「いやね、木と木の間がかなりあいているからね、その分、労力がかかるんだって。」
ということだった。
もともと、このオリーブの農地には、ブドウが育てられていた。
出来るワインはなかなか美味しかったようで
元の持ち主は、それでいくつかの賞を取っていたらしかった。
葡萄を育てるのをやめて、オリーブの木を植えたのは
いつの事だったのだろう。
確かに、オリーブ農地には、どっしりとした高齢の木と木の間に
若い小さな木が植っている。
本当はもっと、植えたかったのだろうけど、
地盤が岩のように固いがゆえ、諦めてしまったのだろう。
まだもう少し植えられそうなスペースがポツンとあいていたりする。
それでも、全ての作業を一人でやっていたらしいから、納得してしまう。
「じゃあ、それでお願いします。」
せっかく、アレッサンドロに声をかけてもらったのだ、
昨年より安くなるのなら、それで構わない…と思った。
翌日、搾油所から電話がある。
「あのね、安そうな収穫隊を見つけたのよ。アルバニア人グループだけど、どうする?」
今年はなんか、アルバニア人の年なのだろうか?
あちらでもこちらでも、
アルバニア人グループの話しか出てこない。
搾油所の人は、「100kg 80ユーロって、高いわよ。」と言ったけど、
昨年も、その前も、
結果的には、それより高い金額を請求されているし、
もう、返事をしてしまったし。
搾油所にとっても初めてのグループらしいから、
とりあえず、搾油所で様子を見てもらう事にして、
良かったら、来年はそこにしよう。
ちなみに、
お隣のおばちゃんは、アレッサンドロからの紹介を断ったのだそうだ。
「だってね、いつ収穫するかとか、あっちが決めようとするのよ。アレッサンドロには悪いけど、断ったわ。ここの土地は、私が主人なのよ。」
女性1人だと、どうも舐められる。
前にもおばちゃんは言っていたっけ。
収穫の予定は、10月の20日。
さあて、どうなることやら。