私が悩んだ末に見つけた本当の自己受容のやり方
はじめに
みなさんはこのように考えてしまったことはありませんか?
こんな負の感情を抱いてしまう原因として、自己受容ができていないことが原因に挙げられます。
人は「自分が実際にどういう人であるか、どういう人でありたいかという願望のズレ」があればあるほど苦しみます。逆にこれが一致すれば自己受容に近づき、自分に自信を持つことができます。
実際に私も「社交的で友達も多く、頭もキレていろんな人から頼られる理想の自分」が頭の中に存在しています。そのため、現実のダメダメな自分と比べてしまい、自己受容できないな…と諦めていました。
しかし、これは私が自己受容について正しく理解していなかったのが原因でした。こんな自分でも自己受容に一歩近づくための考えを手に入れたので、皆さんに共有させてください。
結論
いやいや、ちょっと待ってくれよと。自己受容って「まぁ自分なんてこんなもんだよな」って諦めることじゃないの?SMAPだって「もともと特別なOnly one」って歌ってるじゃん。
いえ、違います。
自己受容は安易な「あきらめ」「自己満足」「開き直り」ではありません。
ありのままの姿を見せ、レット・イット・ゴーしてる場合ではありません。それでは私が考える自己受容のやり方について以下に記載していきます。
第1章 受け入れがたい自分を受け入れる
まず自己受容するためには、「受け入れがたい自分を受け入れる」必要があります。この自分を受け入れることは、必ずしも肯定的なものとは限りません。
肯定的な自分を受け入れるだけでは、単に自分の現実の姿を正確に観察し、自分の特徴を十分自覚しているにすぎません。従って、自分のネガティブな側面とも向かい合い、受け入れる必要があります。
受け入れるとは簡単に言うことはできますが、それは「自分が受け入れられるもの」に限った話です。自分のネガティブな側面なんて簡単に受け入れることはできません。そこでカギとなってくるのが「上手なあきらめ」です。
「上手なあきらめ」を行うには、以下の3つの手段を取ります。
建設的判断
理想にとらわれて⾃分を受け⼊れないことは不⽑・⾮建設的であるという認識をもつ現実的判断
理想の実現可能性を踏まえ、現状・⽬指すところを現実的な範囲で捉え直す主体性の放棄
ある側⾯について⾃分が不得意であることに対して、得意な他者が担えばよいという判断から、変化を求めない
「上手なあきらめ」をすることができたら、自分のネガティブな側面とも向かい合い、受け入れることができるようになります。
この段階で「よし!自己受容終了!」ってなった人・・・ちょっと待ってください。まだ自己受容は終わっていません。
結論で述べましたが、自己受容するためには、「実際の自分と理想とする自分との妥協点を探していくこと」、「もともと受け入れられなかった自分に直面した上で、それを乗り越えるという経験」が必要です。それでは「実際の自分と理想とする自分との妥協点を探していくこと」について解説します。
第2章 実際の自分と理想とする自分との妥協点を探していく
第1章を通して、「自分のネガティブな側面とも向かい合い、受け入れる」ことができましたら、次は、「実際の自分と理想とする自分との妥協点を探していく」事が必要になります。
「妥協点を探す」ためには、以下の2つの手段を取ります。
最悪を想定し、自分はどん底ではないと認識する
ワースト、最悪、どん底、0といった極端にだめな状態ではないという⾃覚をもつ納得のいく妥協点を模索する
ある側⾯や⾏動について、それが⾃分であると認め、納得できる状態を探す
何度も言いますが、自己受容は安易な「あきらめ」「自己満足」「開き直り」ではありません。自分のネガティブな側面を認識し、折り合いをつけていくことが大事なのです。
まとめ
私は最初、自己受容とは「ありのままの自分を受け入れ」肯定することだと考えていました。しかし、「周りと比較して劣っている自分」がわかっているのに、なぜ受容できるのでしょうか?
私は「ネガティブな側面を含め自分を受け入れ、納得のいく妥協点を探していくこと」事が自己受容であると考えます。それは時には改善の気概を見せたり、現状維持だったりするかもしれません。それでも「理想論と現実の歩み寄り」をすることができれば、今よりほんの少しだけ、理想の自分に近づけることができるかもしれません。
最後にアルフレッド・アドラーの名言で締めさせていただきます。
こちらのnoteの参考文献は以下になります。
中村梓希・篠田直子(2023)『自己受容における「自分と向き合う」過程の検討』信州大学大学院総合人文社会科学研究科心理教育相談室出版
上田琢哉(1996)『自己受容概念の再検討』公益社団法人日本心理学会出版
茂木健一郎『生きる-どんなにひどい世界でも』(2019)
※本noteは心理学を専門にしているものが執筆しておりません。
言葉の意味や解釈は個々人のご判断にお任せします。
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