「あなたのための短歌展」に行ってきました
ナナロク社さんの「あなたのための短歌展」という、今月1日から東京高円寺で行われている、歌人木下龍也さんのイベントに行ってきました。
このイベントはなんと木下さん自身が展示物。
殺風景な真っ白な部屋に木下さんが座られていて(コロナ感染予防のシールド付き)2メートルくらい手前に、参加者が座る木のベンチが置かれています。
参加者は木下さんと向き合う形で椅子に腰掛け、自分のエピソードを語ります。時々質問などを挟みながら目の前でメモをとる木下さん。
15分ほどの会話が終わると、その場で、木下さんが短歌を作り始めます。
そう、
参加者がその時その場で話したお題について、木下さんが即興で短歌を1首読んでくださるというイベントなのです!
実は、参加のためのチケットを運よくgetした私でしたが、直前までお話しするエピソードが決まらずソワソワしていました。
「しょうもないお題じゃ、しょうもない人だと思われないかな」とか「いや、逆にしょうもないお題を話して木下さんのダークな一面を拝見するのもありだな」とか、自分が詠むわけじゃないのに会場につくまで本当に悩み続けました!
そして、会場につくと真っ白な部屋に、本当に木下さんがお一人でいらっしゃいました!
想像よりも腕がガッチリしていて、モデルのようなスタイルで、黒いスニーカがやけにお洒落でした。
リアル木下さんを目の前にして、その爽やかすぎる姿にクラクラしてきて、
結局エピソードとしてお話したのは素直な今の自分の姿。。
木下さんのダークな一面を!とか散々考えたのですが、せっかくの貴重な機会なんだから、木下さんの目の前にいる今の自分を確実に残していただきたい!という思いで依頼しました。
エピソードをお伝えして1時間後、木下さんから封筒に入った「私だけの短歌」を手渡されました。
読みました!
我慢して、封を開けずにそのまま持ち帰って、次の日の朝一人きりで!
第一印象は、
木下さんの迷いのないパンチを喰らったような感覚でした。
お題の中で、自分の今の悩みに背中を押してくれるような歌を、と希望したのですが、私の弱い部分を見事に言い当てて、真正面から喝を入れていただいたなぁと感じます。
そして、不思議なことに言葉の端々に、今の自分を象徴するものが隠されていて、何度読んでも奥深いのです。
他の参加者のレビューにもありましたが、今回のイベントで本当に良い体験をさせていただいたなぁとしみじみ感じています!
いただいたこの歌をお守りとして、人生の中でこれから立ち止まってしまう時にはいつでも何度でも読み返して前を向けたらと思います。