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Side storiesⅤ: another story
”道” という言葉があります。
”道” とはなんでしょう?
「すべての道はローマに通じる」
目の前の車が行き交う街道は,まさに ”道” です。
その道の先には,何があるのでしょう?
ローマですか?
大好きな人との待ち合わせ場所?
温かな我が家?
月曜日は憂鬱な仕事場?
緊張の取引先?
気になるあの子と過ごす学校?
”道” の先にはたくさんの出会いがあるのでしょう。
嬉しい出会いもあれば,嬉しくない出会いもあるかもしれません。
そんな ”出会い” の連続こそが ”人の道” なのかもしれません。
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人の道は時に ”winding road” と例えられます。
たくさんの寄り道や迷子があって,そんな ”曲がりくねった” 道こそが人生だという意味ですね。
でも,きっと,1本道なんですよね。
後戻りはできなくて,ただひたすらに,前に,前にって。
たまに疲れちゃって足元に丸くなってみたり,天を仰いでみたり。
そしてまた,前へ,前へ。
曲がっているのかどうかなんてわからなくて,自分自身では,まっすぐ,まっすぐ,そうやって歩いているんです。
歩いてきた道だけが,”人の道” で ”あなたの道” なのでしょう。
”道” には石がゴロゴロした悪路も,木の根が張り出した山路も,カラカラに乾いた砂道も,大雨に沈んだ水路も,たくさんの難所があって。
一寸先は闇の中で,
先の道なんて神のみぞ知る。
そんな難所をひたすらに進んでいると,ふと,”誰かの道” と出会ったりするわけです。
気づけば2つの道が混ざり合っていたりするわけです。
たくさんの出会いと別れ。
たくさんの道と道。
まっすぐ,まっすぐかはわかりません。
前へ,前へ。
ただただ,前へ,前へ。
それで十分なのかも,しれませんね。