機械化・AI化が進んでいくと
いつも買い物にいくスーパーが、最近セルフレジに変わりました。
私は40代半ばの一般的な労働階級女性。いわゆる中年庶民。
最近は現金や財布を使うことはかなり減り、ほぼキャッシュレス決済で買い物をしていますが、支払いに関してはそうでも商品のバーコードを読み取るのは店員さん、というスタイルの場所での買い物のほうが今は多いです。
なので私も、初めて行きつけのスーパーがセルフレジ化した時はちょっと戸惑いました。え、かご山盛りの量なのに、商品ひとつひとつ自分でピッピッやらなあかんの?って。めんどくさっ。バーコード探すのにも慣れてないし。
高齢のお客さんは定員さんをつかまえて説明してもらっていたり、
「困るわ~。もうおばあちゃんやから、機械は分からんのよ~。」
って困っていたり。2台しかない有人レジに行列ができていたり。
ユニクロやニトリが結構前からセルフレジになっていたけど、ついにスーパーまで進んできたか、と時代の流れの速さを感じました。
スーパーって、購入する商品の数が多いから、セルフだと慣れるまでなかなか手間と時間がかかる。中高齢者の多い客層地域の店舗となると、混雑解消までには長い期間を要するのではないかと思ってしまう。
セルフレジの第一目的はきっと【人件費の削減】だから【混雑緩和】は二の次なのかなぁ。
機械化のメリットやデメリット、AIの進化によって今後なくなる仕事や変わる世の中について、中年女性の私見を勝手に書きます。
①機械化が進んで、何がどう変わった?変わっていく?
まず思いつくのは、ETCの普及によって高速道路の料金所に人がいらなくなったこと。街中のガソリンスタンドもセルフの方が圧倒的に多くなった。
自動運転もどんどん進んでいくはず。全車速追従機能のあるオートクルーズはほんとに楽で疲れにくいし。
ファミレスなどで注文するのもパネルでできるようになって、注文を聞きにくる人がいらなくなった。
冒頭で書いたように、今後ますますレジ係という仕事も減っていく。色んな受付係もなくなって、どんどん機械化されていくでしょう。チケットの発券や入場も、ほとんど生身の人間を介さずにできるものが増えました。
AI(人工知能)の進化によって10年後には4割の仕事がなくなる、という記事もあります。
工場系の生産も機械化の流れが顕著。事務系の入力や経理などの仕事もどんどん人間の仕事ではなくなっていく。
これはもちろん、メリットのほうが大きいから時代の流れで今後ますます加速していくでしょう。
日本は超ウルトラsuper高齢化の国。働ける現役世代の割合が減り続け、支えなければいけない高齢者層が圧倒的に増えていく。
人手不足は国全体の課題だから、【機械に任せる仕事】と【人間がおこなう仕事】をしっかり二極化して分担していかないと、現役世代の働き手不足で行き詰まっていくのは目に見えています。
だから、今から就活する人やどんな仕事に転職すべきか考えている場合は、間違いなく【人間にしかできない業種】を選ばないといけない。
高校生のアルバイトでできるような仕事は、近いうちになくなっていくだろうから。
②自分の仕事はどうか?私の職種は?
私の仕事は現在、保育士です。
過去の記事で、保育や介護などの【人の世話をする仕事は人にしかできない】と書きました。
当然です。
オンライン授業はできても、リモート保育もリモート介護もできません。ボタンひとつで「オムツを交換する」なんて機能は、いくらAI化が進んでも実現しないでしょう。ロボットが赤ちゃんをあやしたり、介護でロボットが食事を口まで運んだり、なんて想像したくありません。
そして、子どもたちの人間性を育てられるのは、生身の人間だけ。
集団生活があって、社会性や生活習慣を教える大人がいて、多くの人と関わり合う中で、子どもは学び・育ちます。
なので、現在【保育と介護】は仕事内容の大変さと報酬が見合わない、2大薄給職種となっていますが、これからは賃金と待遇を早急に改善すべき業種だと切に思います。
【人にしかできない仕事】の給与を上げ、【機械に取って代われる仕事】はどんどん減らしていく。
そうやって今のうちに成り手不足の保育士や介護職の人員を確保しておかないと、近い将来危機的な状況に陥ると思います。いや、すでにそうなっています。
先日、73歳で現役で保育士をされている方とお話する機会がありました。短時間パートさんですが、めちゃくちゃ元気でとっても明るく、よく働く女性。笑顔が素敵で若々しく、素直に尊敬できる方。
私はこの方に、世間話の延長で
「保育士の仕事って、すごく責任もあって大変なのに、どうしてこんなに給料が安いのだと思いますか?」
と聞いてみました。
すると、
「そうね~。お母さんの要素があれば、できるって思われているからじゃないかしら。」と答えられました。
なるほど。よく「子どもと遊ぶだけでいい仕事」とか「勉強を教えるわけじゃないから賢さのいらない仕事」と言われ、それは腑に落ちないと常々思っていました。
この答えですら、実際に働いている私からすると勘違いも甚だしいと思ったけれど、世間の目はそうなんだと改めて痛感し、とても的を得ている、と印象に残ってしまいました。
国の政策などを決めている政治家は、まだまだ古い頭の昭和の男性たち。
自分の妻は専業主婦で、自分はバリバリ政治家や官僚として働いている、という人たち。そんなバックグラウンドの人たちが思うことも、きっとそうなんだろう。「お母さん」の大変さすら分かっていない・軽くみている人たちに、保育士という仕事の苦労や重要性など理解できるはずがないのだ。
でもさぁ~。お母さんの要素だけで30人・20人の子どもたちを一斉に世話できると本当に思う?一日中ずっと目を離さず見ておくことは、我が子たったひとりでも大変よ。
しかも、家庭環境の違う他人の子ばかりの同年齢児。保育は、重要な初等教育であることの理解が足りていないんだと思います。世間からの目では。
想像力の欠如って怖いなぁと感じました。
慢性的な成り手不足の危機的状況を手っ取り早く解決する方法は、「高収入にすること」だと思います。保育や介護の業種が月給40万もらえる、「稼げる仕事」になるのなら、やりたいと思う人が増えていくでしょう。
その場しのぎの現金バラまきをするより、よっぽど効果的です。
かなり個人的な願望を込めて書いていますが。
③時代の流れに、乗るか?反るか?はたまた諦めるか?
私は40代半ばなので、まごうことなき中年世代。いつまで健康で生きられるかは分からないけれど、平均寿命まで運よく生きると仮定すれば、あと半分近く人生が残っている。
フットワークの軽さや頭の柔軟性は若い人たちに適わないだろうけど、先進国で暮らしている以上は機械化や自動化、速すぎる時代の流れには乗っていかなければならない世代だと思う。
もっと60代以上の高齢なら、
「なんでも機械に仕事させるなんて、世知辛い時代やね。」
「やっとスマホに慣れたのに、また新しい機械の使い方を覚えなあかんの?ついていかれへんわ~。」
って嘆いていれば、優しい若者が手伝ってくれたり教えてくれたりするかもしれない。
でも、そこまで年寄りでもない世代は自分でなんとかするしかないのです。
noteには、シニアの方もたくさんいて素直に凄いなぁと思っています。
私も、時代の早すぎる流れに乗り遅れないよう、取り残されないよう、これからも頑張ってついていかなきゃ。
身体も頭も元気なら、時代についていく努力をしないとね。
「古き良き~」の考えも大事だけど、機械はキライ、みたいに主義主張だけで毛嫌いして覚えようとしないのは、いかがなものかと思います。
あくまで、中年の庶民おばちゃんの個人的な意見です。あしからず。