フミフミの仕方を教えてやろう。
はじめまして、ワタシはとい(人間)の猫です。
名前も姿も非公表であります。
ワタシからみるに、
といは睡眠をとることが特に下手くそです。
夜になると決まった時間に布団に潜るようになったのに、「寝れない、寝れない」と言っては、本を読んだり、スマホと呼ぶ四角いものをヒシと掴んで離さなかったりするのです。
そのくせ、夜に何度も起きてもぞもぞしたり、
早起きしてみたり、となんとも忙しない。
夜眠れないなら、昼間寝ればいいではないか。
努力して眠る、という考え方がまず猫的に間違っている。
(ワタシの華麗な手捌きを見よ!)
ワタシはといの寝床に飛び乗り、フミフミをといに見せつける。しばらく呆然と見ていたといであったが、ハッとしたのか所作をまね始めた。
(なんかちょっと違う。)
近くへ寄っていき、手捌きをたっぷり見させてやることにした。「背中を見て盗め」というらしいが、この場合は手元が肝心だ。
ワタシも自分の睡眠時間やら、人猫ディスタンスやらがある。
その為、一足先に一番フミフミで整えた場所に横になる。
またもや呆然とする、とい。
しばらくすると、対角線上の位置で丸くなって目を閉じた。時折、薄目をあけてこちらの様子をうかがったりなどしている。
(早く眠りなさい、とい。私はもう眠い。)
気づくと、といも寝ていた。
(良かったな、眠れて。)
(忘れるなよ。手捌きが大事なんだ。)
それにしても、毛布とやらは何故こんなに気持ちがいいのだろうか。何故か懐かしい、包み込まれる柔らかさ。
フミフミすると抗えない睡魔に襲われる。
しばらくすると、丸くなっていたハズのといが伸びている。
(やはり2足歩行の生き物とワタシたちの体力回復方法は違うのか。)
しかも、ちゃっかりワタシの顔のそばに、といの顔がある。近くで見たかったのか、それとも、暖をとりにきたのか。
よくわからないが、師匠たるものそれくらいで腹を立てるわけにはいかない。
「お腹減ったなぁ。ご飯食べようよ。」と眠り続けるワタシに問いかける、とい。
しっかりと聞こえてはいる。
(がしかし、ワタシはまだゴハンよりも寝ている方がいいのだ。)
(お前も寝ろ、とい。)
↓以前、書いた記事です。よかったら読んでいただけると嬉しいです。↓
「ワタシはといの猫である。」を書いた後、
skyfishさんから「また、こういうのも気が向いたら書いて欲しいなぁ。」と有難いコメントをいただいていたのを思い出し、実体験をもとに猫目線ver.2を書いてみました。
そして、猫から、本物の子分だと思われているようです。ありがたや。